ニュースリリース
【衆本会議】長友慎治議員が内閣官房長官不信任決議案に対する賛成討論
長友慎治政調副会長(衆議院議員/宮崎2区)は12日、国民民主党を代表し、衆議院本会議で議題となった内閣官房長官不信任決議案に対する賛成討論を行った。討論の全文は以下のとおり。
松野博一官房長官の不信任決議案に対する賛成討論
令和5年12月12日
長友慎治(国民民主党・無所属クラブ)
国民民主党の長友慎治です。会派を代表し、松野官房長官の不信任決議案に賛成の立場で討論いたします。
私は、2021年10月31日に行われた第49回衆議院議員総選挙で初当選した1期生です。同年11月10日に発足した第2次岸田内閣で内閣官房長官に再任された際、松野官房長官は「地盤、看板、カバン」を持たず、松下政経塾からの公募で政界入りし、「料亭にほとんど行ったことがない」、清廉でたたきあげの政治家とうかがっておりました。私は野党の1期生ではありますが、同じ大学の同じ学部を卒業した後輩として、いつか直接お話する機会があればご挨拶に上がりたい、そのような想いを頂いていた新人議員です。
しかし、この度の自民党の政治資金パーティー裏金問題を巡り、1千万円以上のキックバックを受けた閣僚の1人として追及されています。安倍派の意思決定機関「常任幹事会」に幹事として名を連ねており、官房長官としても裏金問題の詳細について内閣の情報発信者として説明責任を負わなければならない立場にも関わらず、今日まで「政府の立場としてお答えは差し控えたい」「私の政治団体についても精査して適切に対応して参りたいと考えております」との答弁を繰り返し、いまだ、国民に対するその職責を果たしていません。その姿は、後輩として見るに堪えず、心から残念でなりません。
今、組織的な資金集めなどの派閥活動に国民の厳しい目が向けられています。自民党は1989年のリクルート事件により、国民の政治不信が極度に高まったことを受け「政治改革大綱」を決定し、国民感覚とのずれを深く反省し、「政治は国民のもの」とあらためて宣言し信頼回復を誓いました。派閥による資金調達の制限や、党役員・閣僚らの派閥離脱などを掲げた文書を発表し、派閥の弊害除去を約束したはずですが、30年以上がたち、当時掲げた「脱派閥」の理念は完全に忘れ去られてしまっています。
政治資金の透明性の確保、派閥パーティーの自粛の徹底などをうたったにもかかわらず、今回明らかになったのは、完全な派閥政治の復活です。今朝の新聞には「安倍派閣僚ら15人更迭」などの見出しが掲載されていますが、岸田総理自身も9月の内閣改造で各派の要望に基づいた人事を行ない、それを「適材適所」とうそぶいたことが、今になって政権を直撃している有様です。
今、国民が求めていることは、裏金疑惑を持たれた方の禊だと思います。潔く、正直に、すべてを明らかにし、国民の信頼を取り戻さなければ、国民の政治不信はますます深刻なものとなり、この国は沈没する道を歩むことになりかねないと危惧します。
官房長官という、内閣総理大臣臨時代理就任順位第1位という要職にある松野官房長官は、この度の不信任決議案を重く、重く受け止められ、国民に説明責任を果たされることを国民を代表して申し入れ、私の賛成討論を終わります。
ご静聴、ありがとうございました。
以上