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ニュースリリース

【参本会議】浜口誠議員がフリーランス・事業者間取引適正化等法案について質疑

 浜口誠議員(参議院議員/全国比例)は 21 日、国民民主党を代表し、参議院本会議で「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案(フリーランス・事業者間取引適正化等法案)」に対する質問を行った。質問の全文は以下のとおり。

特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案本会議質問

令和5年 4 月 21 日
国民民主党・新緑風会
参議院議員 浜口誠

 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。只今、議題となりました特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案について、会派を代表して質問します。まず、後藤大臣に伺います。

(保護対象について)
 日本においても、フリーランスも含めてすべての働く者の権利が守られ、安心して働くことができる環境整備が必要と考えます。政府は、2020 年に実施した実態調査で、フリーランスを、「自身で事業等を営んでいる」「従業員を雇用していない」「実店舗を持たない」「農林漁業従事者ではない」、とし副業も含めて 462 万人いると試算しています。本法案で、保護の対象となるフリーランスは、462 万人の内、何人ぐらいになると考えているのでしょうか。また、保護の対象となるフリーランスに該当するかどうかは、誰が判断するのか、そして、その判断基準は、明確で、わかりやすく示していくことが必要と考えますが、所見を伺います。日本に居住するフリーランスが、海外から業務を受託したり、海外に居住するフリーランスが、日本に事業拠点を設ける委託事業者から、業務を受託することもあります。こうした越境取引は、本法案の適用対象となるのでしょうか。お答えください。

(特定受託事業者の給付内容等の明示)
 本法案の第三条には、フリーランスに業務委託した事業者は、直ちに、公正取引委員会規則で定めるところにより、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を、書面または電磁的方法で明示することが義務付けられます。ここで言う、その他の事項とは何か、具体的にお示してください。フリーランスやフリーランス協会などの要望を踏まえると、契約時に明示すべき内容として、諸経費の扱い、納品・検収方法、支払い条件、契約変更・解除条件、秘密保持、著作権の帰属、損害賠償、やり直し範囲、再委託可否といった内容も、契約条件の明示内容に加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。

(特定業務委託事業者の遵守事項)
 政府が、2020 年 11 月にフリーランスの相談にワンストップで対応する相談窓口として設置した「フリーランス・トラブル 110 番」には、これまで 1 万件を超える相談が寄せられています。相談内容としては、報酬の不払い、支払遅延、一方的減額など報酬の支払い関係が最も多く見られますが、一方的な発注取消や、取引条件の一方的設定・変更などの相談も多く見られます。本法案には、発注事業者の禁止事項として、受領の拒否や報酬の減額など、7 項目が規定されていますが、現場の実態を踏まえると、「作業開始後の一方的な発注取り消し」や「フリーランス側に著しく不利益となる取引条件の一方的な設定」も禁止すべきです。見解を伺います。

(安全衛生面の保護拡大)
 本法案では、妊娠、出産、育児、介護への配慮やハラスメント行為への相談対応等の措置が定められています。一方で、長時間労働による健康被害の未然防止を図るための規制は、織り込まれていません。フリーランスが、安全に健康を確保し、働ける環境整備に向け、長時間労働を強いる契約の禁止など、安全衛生面での対策を強化すべきと考えますが、見解を伺います。フリーランスが、業務上の災害によってケガをしたり、休業せざるを得ない場合に、労災保険に加入していれば、安心できます。一部のフリーランスは、労災保険特別加入制度の対象となっていますが、すべてのフリーランスが、特別加入できるようにしていくべきと考えますが、厚生労働大臣に見解を伺います。フリーランスは、保護具など安全衛生に必要な準備を自ら購入したり、労災保険の保険料を自己負担しています。こうした必要な経費を勘案した上で、報酬額を定めるべきと考えますが、後藤大臣の見解を求めます。

(仲介事業者の規制)
 本法案では、フードデリバリーのプラットフォーム事業者など、仲介事業者に係る規制は盛り込まれていません。フリーランスのうち、仕事の獲得手段として、仲介事業者を利用している者は約 2 割との調査結果もあります。こうした中で、フリーランスが、安心して就労できる環境整備の観点からは、仲介事業者の質の向上は不可欠です。欧州でも、仲介事業者の責任を確立するための取り組みが行われています。日本においても、仲介事業者の責任や業規制について、関係法令の改正が必要と考えますが、後藤大臣に見解を伺います。

(ライフリスクへの対応)
 フリーランスなどの新しい働き方を日本で選択しやすくするために、最もニーズが多いのが、健康リスク、出産・介護リスク、加齢リスクなどのライフリスク対策、セーフティネットの拡充です。フリーランスは、雇用保険が適用されず、年金、健康保険の保護も弱い、育児休業給付はなく、病気やケガで働けなくなった時の保障も手薄です。フリーランスのライフリスクに対応した、働き方に左右されない、社会保障制度が必要です。厚生労働大臣の所見を伺います。


(違反時の対応、執行体制強化)
 フリーランスは、委託事業者が本法案に違反した場合は、公正取引委員会、中小企業庁及び厚生労働省に申し出て、適当な措置を求めることができます。一方で、現実には、業界団体の調査によるとハラスメント等の被害を受けたフリーランスの約半数は、仕事に支障が出ることなどを恐れ、誰にも相談できず、泣き寝入りしている実態もあります。被害を受けたフリーランスが安心して申し出できる環境をどう作っていくのか、また、事実認定に異議がある場合の対応について、具体的にどのように対応するのか、後藤大臣に見解を伺います。一方、対応する公正取引委員会は、地方事務所が全国で 8 か所、職員も今年度末の定員は 924 人です。人員体制の不足が課題となっている労働基準監督署でも、全国すべての都道府県に 320 を超える監督署があり、監督官は約 3000 人です。公正取引委員会や労働基準監督署等の体制強化をどのように進めるのか、お答えください。合わせて、本法案の趣旨や本法に違反する事案等を、フリーランスや委託事業者、仲介事業者に十分に周知、広報していくことが重要です。今後の具体的な対応を伺います。

(高度な専門性を持つフリーランス育成)
 フリーランスは、本来、高い専門性を持つ人材であり、変化のスピードが速いサイバーやデジタル分野等では、自由で柔軟に業務を遂行できるフリーランスの方が成果を出しやすいとも言われています。政府として、これまで企業中心で担ってきた職業教育を、学校教育の段階で充実させることも必要と考えます。高度な専門性を有するフリーランスの育成に関して、文部科学大臣の所見を伺います。

(労働者性に関して)
 最後に、フリーランスの労働者性に関して、伺います。本法案は、フリーランスの労働者性を定義するものではありません。他方、欧米では、フリーランスを労働者と推定する基準を明確化し、紛争になれば企業側に労働者ではないことを証明させる制度作りが進んでいます。日本においても、フリーランス保護の観点から、1985 年以降見直されていない労働基準法の労働者性の判断基準や、労働組合法の労働者性の判断基準を社会実態に合わせて見直し、適用対象を拡大する方向で検討していくべきです。この点について、厚生労働大臣に見解を求め、質問を終わります。ありがとうございました。