ニュースリリース
国民民主党 代表定例会見(2025年12月9日)
【冒頭発言概要】
昨夜、東北地方で大きな地震がありました。今のところはまだ被害の全容はわかりませんが、怪我をされた方も多数いらっしゃるということですのでお見舞いを申し上げたいと思います。我が党の総支部長の金濱亨さんがいらっしゃいますので、現地とも連絡を取りながら対応していきたいと思っております。まだ引き続き地震の恐れもありますので1週間ぐらいは気をつけてほしいと、内閣府気象庁からも出ておりますので十分に警戒をしていただきたいなと思っております。
次に、先般、自衛隊機に対する中国軍機のレーダー照射の事案がありました。大変遺憾でありますし、許されない行為だと思っております。強く抗議をしたいと思います。再発防止を強く求めたいと思います。
ただ一つ気になるのは2018年に両国間で合意された、いわゆる海空連絡メカニズムと偶発的な衝突を防ぐためにホットラインの創設、これは2023年にできておりますが、また軍当局間の通信を行うということ、また当局でのしっかりとした対話を行っていくと、この3本の柱で成り立っています。今回も一体どういう意図なのかということでホットラインを活用しようとしたにも関わらず、中国側がこれに答えなかったということです。これはいざという時の偶発的な衝突を防ぐためのメカニズムとして作ったにも関わらず、こちらからの働きかけに対して答えないということはまず合意に反するということでもあります。衝突を回避しようという努力を双方が行うべきところを、それを行わないということであれば極めてそのこと自体、挑発的な行為であるということでこれもあわせて極めて遺憾だと思います。2度とこういったレーダー照射のような事案が起こらないように、中国当局には求めると同時にこの両国間で合意している海空連絡メカニズムを機能させることをあわせて確認することを求めていきたいし、外交当局からも先方にそのことを改めて確認を求めてもらいたいと思っております。
次に税制ですが、昨日我が党の古川税調会長そして浜口政調会長と、自民党との税制についてのやり取りがありました。
いわゆる年収の壁の引き上げについては先方から一定の考え方が示されたということで、私もこの後詳しく古川税調会長から内容について聞こうと思っています。まさに今、ともに峠を乗り越えていこうという、峠の途中にあるのだと思います。何とかともに乗り越えていけるように知恵を出しながら、またそれぞれ立場はありますが、何とか原点に立ち返って2つの目的、つまり物価高騰で苦しむ国民の手元にもう少しお金を残すということ、そしていわゆる働き控えをなくして成長に資するような労働供給の制約を取り除いていくこと、この2つの目的を達成するために、何とか知恵を出し合って峠を乗り越えていきたいなと思っております。
あと投資の促進については比較的方向性としては一致していますので、我々としても、いわゆるハイパー償却税制という投資額以上の償却を認めて、投資をさらに活性化していこうと、そして潜在成長率を上げていこうと強く求めてまいりたいと思っております。
これは昨日、伊藤孝恵議員と岸田(光広)代議士も本会議で言っていましたが、いわゆる高校生の扶養控除を縮小するという話が出ているということで昨日総理にも聞いたら、そういう指示は出していないし検討することになっているので検討しているということでしたけれども、これは明確にやめていただきたいと思います。というのは、年収の壁の引き上げをやろうということは所得税のある種、負担を軽くしようということを一生懸命、政府与党とも協議をしているという中で、所得税の負担を軽くしようというときに、所得税の負担を重くしようという議論を一緒にやってしまうと、たとえ仮にこれで178万円まで上がったとして、良かったと思っても一方で増税項目が一つ二つ出てくると結局何かアクセルとブレーキを一緒に踏まれて、嬉しさも半分とか半分以下になってしまうなと思いますし、経済的なその波及効果も限定的なものになってしまいますので、当局の考え方もわかりますが103万の壁の引き上げ、178万を目指した引き上げをやろうと議論してるときに、同時に増税だけ先に決められてしまうと何か水をかけられてしまうような効果にもなってしまいます。
高校生の扶養控除を縮小したり止めたりしても500億円ぐらいの財源しか出てきませんから、財源的にもそんなに大きくありませんし、やっぱりメッセージということが大切なのでアクセルとブレーキを同時に踏まないようにここは配慮をしてもらいたいし、昨日も古川税調会長からこの点は小野寺税調会長に強く求めたところであります。高校生の親の皆さんに適用されている扶養控除は維持し、むしろ我々は16歳未満の子供がいるご家庭に、かつて適用されていた年少扶養控除を復活させて手当と控除の両方で子育てを支えていくということで整合性をとっていきたいと思いますので、むしろこちらの要請をきちんとやっていきたいなと思っております。