国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 代表記者会見(2022年4月5日)

【冒頭発言概要】

 大きく2点申し上げたいと思います。一つはウクライナ情勢に関して、ウクライナが抗戦してキーウ周辺の支配は回復をしておりますが、その結果ブチャなどを中心にロシア兵が行ったとされる蛮行、惨状が明らかになってきています。私もいろんな内外の報道も見ておりますし、特にヒューマンライツウオッチの報告は読み進めるのは困難なぐらい極めてひどいことが行われたと書かれております。無抵抗の女性や子供に容赦ない暴力が向けられた事実。一般人の殺人、裁判なしの処刑などが行われており、これは明白な戦争犯罪でジェノサイドと言ってもいい状況になっています。また、人道に対する犯罪とも言えますので、これを厳しく批判をしたいと思います。必ずロシアまたプーチン大統領に報いを受けさせなければならないと思います。その意味では日本も他国と協調して追加の経済制裁を行うべきです。具体的には、日本にとっても厳しい判断にはなると思いますが、ロシアからの原油および天然ガスの輸入については一旦停止するべきだと思います。直近の数字で言うと、原油で約2,000億円、LNGで2,500億円輸入をしています。それだけの対価をロシアに払ってるということなので、それを止めないと経済制裁委もきかないと思います。その分、日本のエネルギーの安定供給のために安全性が確認した原発を動かすなどによって、エネルギーの自給を高めて対応すべきです。こうした国際人道法違反と言える事態が明らかになってる以上、日本としても、今申し上げた石油が天然ガスの輸入を止めるということで追加の経済対策を行うことを急ぐべきだと思います。
 合わせて、ゼレンスキー大統領が日本時間4日未明の演説でも言っていましたけれども、この戦争犯罪が行われた実態を、しっかりと専門家が調査して事実を明らかにする、客観的で第三者的な国際機関による現地調査が必要だと思います。国連が中心になるのかどこが中心になるのかわかりませんが、軍事的な支援が困難な日本にとってはこういった分野における人的な支援は積極的に行うべきだと思いますので、国際刑事裁判であるとか、あるいは国際司法裁判所などで勤務した経験のある人材を中心に専門家を送って、事実関係の調査を積極的に行うことに貢献すべきだと思います。今回のことで、五大国による平和というのは幻想だということがわかったと思います。国連改革が不可欠で、フランスなども提案していますが、ロシアの常任理事国としての資格を停止するという決議を行うことを、賛同する各国と連携して、日本も行うべきだと思います。拒否権という常任理事国としての権限は世界の平和を維持するためには使っていいと思いますが、その平和を乱す場合には使うべきではないと思いますので、こうした蛮行を行う常任理事国のあり方については問題を提起し、日本がリーダーシップを発揮してその資格を停止するという国連での決議を行うべきだと思います。

 二つ目は経済対策について。こうしたウクライナ情勢の緊迫もあり、新型コロナウイルス感染症の第7波が国内で見られているので、予備費を使った対応だけでは今後不十分になってくる可能性が高いと思います。我が党としては早ければ明日にも、約18兆円のパッケージの緊急経済対策をまとめ、政府にも申し入れたいと思っております。いずれにしても、今国会中に補正予算をしっかりと編成して、十分な額でスピード感のある対策を打つことが必要だと思います。今日財務省にも確認しましたが、いわゆるコロナ予備費というのは、予算総則の中でコロナにしか使えない「等」も入ってません。コロナだけにしか使えないということが予算総則に書かれております。仮にコロナ以外に使った場合には、財政民主主義に明確に違反するということになります。コロナ禍で第7波が来れば当然その中から使うことになりますが、ウクライナ情勢あるいは原油価格の高騰等に伴う対策には使えません。十分な額と十分な対策内容にするためには、補正予算を編成し、今国会中に成立をさせ、対策の空白を作らないような手立てが必要だと思います。ちなみに先週私がG7のを基調報告に対する代表質問で、現時点における日本のGDPギャップがどれだけあるのかとの質問に対し、岸田者総理が明確にわかっているのは27兆円というとてつもないデフレギャップがあるということが明らかになりました。潜在成長率からすれば全然足りないので、我が党としては18兆円ということを提案していますが、家計減税、そして供給制約によって物価が上がっていますから、エネルギーや食糧の受給率の向上、供給力の確保に資するような投資を増やしていくといったことを中心とした経済対策を早急に取りまとめたいと思って今す。もちろん、トリガー条項の凍結解除をはじめ現在の補助制度を組み合わせて、危機に瀕する国家と危機に瀕する家計をしっかりと支援する緊急経済対策をまとめていきたいと思っています。私からは以上です。