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ニュースリリース

【衆本会議】浅野哲議員が令和7年度予算案の回付案について質疑

 浅野哲青年局長(衆議院議員/茨城5区)は31日、国民民主党を代表し、衆議院本会議で議題となった令和7年度予算案の回付案に対する質疑を行った。質疑の全文は以下のとおり。

質疑事項

令和7年3月31日
国民民主党・無所属
浅野 哲


国民民主党の浅野さとしです。
ただいま議題となりました令和7年度予算案の回付案に関連して質問いたします。

高額療養費制度

 衆議院は、3月4日の本会議において、令和7年度予算案の修正案を可決しました。この議決に至るまでに、衆議院では予算委員会における審議を様々な視点から重ねてまいりました。特に高額療養費制度については、当事者の意見を聞くことなく決定した経緯もあって、野党各党から再三にわたり、制度見直しの再考を求められ、多数回該当の自己負担額を据え置く結論を得た上での採決でした。しかし、衆議院での採決後、たった三日のうちに、石破総理はこの予算案の中身を変更し、高額療養費制度の見直し全体を見合わせるという意向を表明したのです。

 我が国の国会は二院制をとっています。その本旨から参議院での予算案の再修正は当然あり得るものです。しかし、なぜ、たった3日で判断が変わったのか(①)。その際の判断指標は何だったのか(②)。石破総理が今回の決断をした最終的な根拠(③)と併せて、総理に伺います(①~③それぞれに対する答弁を求めます)。もし当事者と面会したことで総理の判断が変わったのであれば、これは政府の政策決定プロセス自体にそもそも問題があるということになります。今回の経過をふまえ、今後の本制度見直しの際には、当事者の参画や意見聴取の機会を設け、十分な判断材料を得ておく必要があると考えます。少なくとも、この秋までの検討では、高額療養費制度の利用者の代表を検討メンバーに加えるべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 また、政府は当初、少子化対策の財源の一部に高額療養費制度の見直し分(2025年度発現分)として600億円程度を見込んでいたと思いますが、今回の制度見直しの全面凍結によって、修正を要した予算額は160億円に留まりました。この理由についてご説明下さい。また、少子化対策の財源を欠損させないための方策についてもご説明下さい。

103万円の壁

 続いて、今般の予算案において見直された所得税課税最低限、いわゆる103万円の壁の見直し内容には、その後多数の指摘がなされていることをふまえ、以下2点について伺います。

 まず1点目は、度々指摘されているように、課税最低限に所得制限を複数段階で設けたことにより、従来よりも制度がかなり複雑になってしまった点です。これは、年収に関わらず減税額をなるべく均一にしようとした結果ですが、所得税には累進性があるので、所得控除額の調整で減税額を揃えようとすること自体が間違いです。政府与党は、自公国の三党協議においても、「物価上昇等をふまえて基礎控除等の額を適時に引き上げること」としました。物価高対策が目的であれば、年収に関わらず公平に負担を軽減できる「定額減税」や「税額控除」で対処する方が適していますし、働き控えへの対策を目指すのであれば、今回の様な制度の複雑化は絶対に避けなければならなかったはずです。

 改めて、今般政府が行った103万円の壁の見直しの目的をご説明下さい。また、なぜ所得税の減税額を揃えようとしたのか。そして、そのための方法として、基礎控除や給与所得控除での調整を選択する合理的な理由はあるのかお答えください。

 2点目の課題は、今回の見直しによって、所得税と住民税の課税最低限の大幅な乖離が理屈付けできるのかという点です。今回の見直しで、年収200万円未満の労働者は所得税の課税最低限は103万円から160万円に引き上がりますが、住民税の課税最低限は現行の100万円から110万円までしか引き上げられません。これでは働き控えの解消をめざすうえで大きな障壁となってしまうと思いますが、今回の見直しによって、働き控えがどの程度改善すると見込んでいますか。

 また、基礎控除や給与所得控除にはそれぞれ制度の目的があり、これらは当然、最低生計費への非課税を趣旨に含みます。よって、所得税と住民税で額が大きく乖離している状況は税体系として極めて不自然なものと思いますが、財務大臣の見解を伺います。また、住民税の課税最低限は今後所得税の課税最低限に近づけていくのでしょうか。総理に伺います。

経済対策

 続いて、経済対策についても質問します。石破総理は先日、参議院の予算委員会での審議が行われている最中にも関わらず、予算成立後に「強力な物価高対策を新たに打ち出す意向を示し、参議院での予算審議を混乱させたとして陳謝されました。まず、総理が本予算案の審議を行う中においても、より強力な物価高対策を行う必要性を感じた理由についてお聞かせください。

 現下の国民が直面する厳しい実情をふまえれば、より強力な物価高対策の必要性については同意するところです。そこで国民民主党は3月26日に新しい経済対策を発表させていただきました。主な柱は「減税」「社会保険料引き下げ」「電気代・ガス代の値下げ」「米の価格安定」の4つです。

 なかでも、103万円の壁については、現在の政府案では手取りを増やす効果や働き控えへの対応ともに十分な効果が得られるとは思えません。基礎控除に関する所得制限はすべて撤廃し、課税最低限は178万円をめざしてさらなる引き上げが必要です。また、大人には様々な控除制度や現金支給制度があるのに対し、こどもに対しては児童手当しかない事などをふまえれば、こどもに関する国家の生存権保障機能の強化は必須です。年少扶養控除の復活、障害児福祉施策に関するすべての所得制限を撤廃し、こどもや子育て世代を徹底的に支えるべきです。

 また、今夏は猛暑となることが予想されています。各家庭における光熱費負担の軽減が非常に重要になります。そのためにも、再エネ賦課金の徴収一時停止や原子力発電所の早期の再稼働等をはじめとする電気代・ガス代等の負担軽減策の早期実施を求めます。そして、ガソリン暫定税率は6月までに廃止し、夏までに、地方のくらしや地域経済を徹底的に支えるための環境整備が必要です。

トランプ関税

 先日、アメリカのトランプ大統領は、日本を含む世界各国に対して、自動車の追加関税策を公言しました。25%の追加関税による我が国産業への影響は計り知れません。この問題については、武藤大臣を筆頭に日本政府としてもアメリカ政府への是正の申し入れを再三にわたり行ってきたところですが、現下の状況をふまえた本件に関する総理の見解を伺います。

 最後に石破総理にお伺いします。我が国が現在置かれている状況は、国民生活を直撃する物価高、高騰するエネルギーコストや諸外国との取引環境の不確実性の中で、日本経済をとりまく環境は一層難しさを増しています。。その様な中、令和7年度に我が国が見込む税収は、昨年の69.6兆円を大幅に上回る77.8兆円です。これを国民の皆様、国内産業界にもっと返していきませんか。

 税収が増えたのは、一人ひとりの国民が頑張っているからです。その税収を、国民の手取りを増やし、成長分野へ積極的に投資するために使いませんか。総理がめざしている「楽しい日本」に近づくために、勇敢なる決断を期待し、質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。

以上