ニュースリリース
【参本会議】浜口誠政調会長が令和7年度予算案に対する反対討論

浜口誠政調会長(参議院議員/全国比例)は31日、国民民主党を代表し、参議院本会議で議題となった令和7年度予算案に対する反対討論を行った。討論の全文は以下のとおり。
令和 7 年 3 月 31 日
国民民主党・新緑風会 参議院議員 浜口誠
令和 7 年度予算案に対する反対討論
国民民主党・新緑風会の浜口誠です。会派を代表して、令和 7 年度予算案に対して、反対討論を行います。
参議院において、予算委員会で議論が行われているにも関わらず、3月25日石破総理は、米やガソリンの価格高騰などを念頭に、予算成立後に強力な物価高対策を打ち出す考えを表明しました。まだ、来年度予算が成立していない中で、石破総理自ら、今回の予算案が、物価高対策が不十分であり、課題のある予算案だと言っているのと同じです。真摯な審議を行っている参議院に対して、極めて失礼で不適切な発言です。予算案に課題があるなら、参議院で国民民主党が提案する基礎控除を更に引き上げて国民の手取りを増やすための所得税減税や、ガソリンの暫定税率をすぐに廃止して、ガソリン高で苦しむ地方の暮らしや経済を支えるため、予算案の修正を行うべきではないですか。石破総理のこの発言だけを踏まえても、来年度予算案は、物価高騰等で苦しむ国民に寄り添い、国民生活を支える予算になっていないことは明らかです。
本予算案に反対する理由を、4点申し上げます。まず、1点目は、昨年 12 月 11 日の国民民主党、自民党、公明党三党の幹事長合意が、守られた予算になっていないという点です。 合意内容は、「いわゆる、103 万円の壁は、国民民主党の主張する 178 万円を目指して来年から引き上げる」「いわゆる、ガソリンの暫定税率は、廃止する」。この公党の幹事長合意は、 極めて重いものです。しかしながら、昨年から行ってきた三党協議の結果、年収の壁への対応は、政府案に与党修正が行われたものの、国民民主党が目指すものとは乖離が大きく、ガソリンの暫定税率の廃止も、いつから廃止するか、与党からは明確に示されず、幹事長合意を満たすものとはなりませんでした。三党の幹事長合意が守られていない予算案には、国民民主党は、断固反対です。幹事長合意の誠実な履行に向けて、与党の今後の対応を強く求めます。
2点目は、手取りを増やす政策が不十分であるという点です。日本経済は、長く続いた賃金デフレから脱却できる兆しが、見えてきた一方で、国民の皆さんからは、給料は上がってきたが、税金や社会保険料が高くなって、手取りが増えないといった声も多く寄せられてい ます。国の税収は、過去最高なのに、国民の暮らしは豊にならない。政治の役割は、国の懐を豊にすることではなく、国民の懐を豊にすることです。こうした考えのもと、国民民主党は、基礎控除の引上げによって年収の壁 103 万円を 178 万円に引き上げ、所得税の減税によって、手取りを増やす政策の実現を強く求めてきました。1995 年から 30 年間変わらなか った 103 万円の壁の見直し、基礎控除の引上げは、①物価上昇等を踏まえた憲法第 25 条の 生存権に基づく、最低生計費への対応②働き控えの対応③手取りを増やすことで消費や経済の活性化という3つを目的としており、国民の民意に基づく、国民のための政策です。しかしながら、衆議院での修正に反映された与党案は、低所得者対策が主目的となり、年収 200 万円以下の基礎控除等は、恒久措置として 160 万円に引き上げられたものの、新たに4つの年収要件が設けられました。年収の壁をなくそうとしていたにも関わらず、新たな壁が4つもできるなど、本末転倒です。また、税は、簡素でシンプルでないと、国民の理解と納得が得られません。与党案の基礎控除の見直しは、非常に複雑であり、税の原則からも、大きな課題があります。所得税の減税額も、年収別に2万円から3万円程度であり、国民民主党案 の 178 万円に引上げた場合と比べると、中間層以上の減税額は、11 万円から 20 万円以上大幅に少なくなっています。低所得者層への対策も、もちろん重要ですが、物価高騰で生活が苦しい状況は、中間層も同じです。所得税収の約 8 割は、年収 500 万円以上の中間層が中心に負担しています。今の日本を支えている現役世代である中間層に政府は、もっと寄り添っ て、手取りを増やす政策で、応援していくべきです。中間層以上への減税額が小さい与党案では、手取りを増やして消費を拡大し、更なる賃上げにつなげていく、経済の好循環を作り出すことはできません。国民が、まじめに働けば、給料も上がり、手取りも増えていく、こうした社会の実現につながる予算を提案していくことが、政府の役割です。
3点目は、地方の暮らしや経済を支える予算案になっていない点です。一日も早く、ガソリンの暫定税率を廃止して、ガソリン代を1円でも安くして欲しい。車が生活必需品であり、 1世帯あたり3台、4 台の車を保有している地方の皆さんからは、悲鳴、SOS が届いていま す。昨年 12 月以降、政府は、ガソリン等への補助金をリッターあたり10 円程度減額し、現在ではレギュラーガソリン1リッターあたり 185 円が補助金を支給する基準額となっています。政府は、4 月以降もガソリン等への補助金を継続する方針ですが、補助金に対しては、 会計検査院から、ガソリン価格の引下げにつながっていない懸念や、価格のモニタリング等 に 130 億円を上限とする多額の予算が計上されているなどの、問題点が指摘されています。ガソリンの暫定税率は、1974 年以降 50 年以上続いており、本来の税金に上乗せされている部分です。暫定税率によって、ガソリンの税金は、2 倍の負担になっています。ガソリンの暫定税率が廃止され、ガソリン価格が安くなれば、地方を中心とした家計を助けることができます。物流費も下がり、物価高騰対策にもなります。企業は、経費削減により利益を確保し、持続的な賃上げにつなげていくこともできます。幅広い政策効果が期待できる、ガソリンの暫定税率は、すぐにでも、廃止すべきです。4 月以降、ガソリン等の補助金の予算残高は、約 1.2 兆円、この予算を活用すれば、6 月までに暫定税率は、廃止できると考えます。 今、必要なのは、政治の本気と決断です。自民党幹部からも、暫定税率廃止を早急に判断すべきとの意見もあり、正論です。地方の暮らしと経済を守るために、6 月までにガソリンの暫定税率を廃止することを強く求めます。
4 点目は、予算案の修正が、政府、与党の面子を保つことが優先され、国民生活を第一に考えた予算案の大幅な修正を行わなかった点です。今回の衆議院での予算案の修正は、当初予算として 1996 年以降、29 年ぶりの国会修正となりました。本来は、予算書を修正した上で、改めて国会に予算案を出し直し、大幅な予算案の修正を行うべきでありましたが、今回 の予算案の修正は、政府与党が自らの面子を守るため、小幅な修正に止まりました。国民のための予算案とするには、大幅な予算案の修正が必要だったにも関わらず、それを政府与党が行わなかったことは、国民に対して不誠実な対応ではありませんか。物価高で苦しい状況が続く国民生活支援、デフレからの完全な脱却、3 年連続して実質賃金マイナス、トランプ政権による世界経済の不透明感の増大などに対応していくためには、野党からの幅広い提 案や政策を受け入れていくことが、極めて重要です。そのためには、大幅な予算修正を行うことが、政府の責務であったと考えます。
以上が、令和 7 年度予算案に反対する理由です。国民民主党は、今後も、諦めることなく、粘り強く、国民目線で「もっと手取りを増やす」ための政策を貫き、その実現に向け全力で取り組んでいくことを宣言して、反対討論を終わります。
以上