2021.05.28-国会

【参本会議】浜口誠企業・団体委員長が「航空法等の一部を改正する法律案」について質疑

浜口誠企業・団体委員長(参議院議員/全国比例)は28日、参議院本会議において、「航空法等の一部を改正する法律案」について質問を行った。質問内容は以下の通り。

航空法等の一部を改正する法律案

令和3年5月28日
国民民主党・新緑風会 浜口誠

 国民民主党・新録風会の浜口誠です。会派を代表して、航空法等の一部を改正する法律案について、赤羽大臣に以下、質問します。

 航空産業は、新型コロナによる甚大な影響が長期化し、旅客数は、国内線は対前年約8割減、国際線は約9割減、収益も約1兆円の赤字となる等、極めて厳しい状況が続いています。政府も、今年度の空港使用料・航空機燃料税で約1200億円の減免、雇用調整助成金の拡充、融資面での支援等を行っています。航空産業は、人流・物流両面において、極めて重要な産業です。政府は、引き続き、離島・地方航空路線も含め、国内外の航空ネットワークの維持・確保、雇用の確保を最大限支援すべきと考えます。航空産業の重要性と今後の支援について、所見を伺います。

 世界的なワクチンの接種拡大に伴い、今後、海外から日本への入国者も増加することが想定されます。海外由来の変異株等に対応するためにも、空港での水際対策が、大変重要であり、空港でのPCR検査等の検査体制強化や、非接触の入国手続きを拡充すべきと考えます。また、ワクチン接種に関して、コロナ対策に成功している国の一つであるニュージーランドでは、ワクチン接種の最優先は、ボーダーワーカーと言われる、空港等の国境に関わる仕事、航空会社職員等となっており、その次に、医療従事者や高齢者となっています。日本においても、水際対策や航空会社、空港で働く皆さんにワクチンの優先接種を行うべきと考えます。水際対策の強化、空港関係者のワクチン接種の優先対応について、見解を求めます。

 また、世界的な人の往来の再開のためには、諸外国で導入が進められている検査の陰性証明やワクチン接種履歴などのデジタル証明書を、わが国においても、政府が主導して導入に向けて取り組み、航空会社や行政のシステムと円滑に連携を図ることが必要だと考えますが、政府の所見を伺います。

 2001年9月11日の米国での同時多発テロを受けて、米国やドイツなどでは、保安検査をはじめとする、全ての航空保安に関わる仕事は、国の責任で行うように変更されました。一方、日本の保安検査は、これまで約款で定められていましたが、今回の改正で航空法に明記されます。今回の改正で、どのような点で体制強化につながるのか、具体的な説明を求めます。

 また、現状の航空保安の責任は、民間航空会社であり、法改正後も見直されません。政府として、現状の責任体制について、どのような課題があると認識しているのか、有識者会議で出された意見も踏まえ、見解を伺います。

 航空保安は、テロやハイジャック防止という国家安全保障の問題であり、民間航空会社で対応する範囲を超えています。世界的に見ても、民間航空会社が、責任を負っている事例はほとんどありません。航空保安について、国が責任主体である諸外国の対応も十分に研究した上で、日本も、国が航空保安の一義的な責任を負ったうえで関係者間の役割分担を整理すべきであり、引き続き検討する必要があると考えますが、所見を伺います。

 航空保安にかかる財源について、現状では、航空会社と空港管理者が1/2ずつ負担していると認識していますが、国・地方・民間の各空港管理者の財源は、それぞれ誰がどのように負担しているのか、説明して下さい。

 航空保安は、本来は、国が行うべきであり、必要となる財源についても、国が一般財源で全額負担すべきと考えますが、見解を伺います。また、テロに強い空港を目指して、全国の空港にボディスキャナーやスマートレーンなどの先進的な保安検査機器の導入も重要な対応です。こうした機器に対する国の負担割合は、導入時に1/4だけであり、維持費については、国の負担はありません。先進機器の導入、維持費用に関しても、一般財源での国の負担割合を増やすべきと考えますが、所見を伺います。

 今回の改正により、乗客にも、預入手荷物検査、搭乗前の保安検査が義務付けられ、保安職員の権限が法的に明確化されます。こうした改正により、現場の最前線で、乗客と保安職員双方が、お互いを理解し、協力しながら、着実かつ円滑に保安検査を行うことが重要です。乗客の保安検査への協力が、一層必要だと考えますが、どのように取り組んでいくのか、答弁を求めます。

 また、今回の改正により、罰則も新たに設定されます。罰則を適用するにあたっては、保安検査員への教育や、警察機関との連携が必要だと考えますが、どのように取り組んでいくのか、答弁を求めます。

 空港の保安検査は、現状では、航空会社から、民間警備会社に委託されています。実際の保安検査員は、とても辛い仕事です。空の安全が求められる中で、検査員には、ミスが許されない重圧がのしかかります。さらに、保安検査の性質上、乗客に喜ばれず、クレームを受けることも多く、早朝深夜の不規則な勤務、給与が低い等の構造的な課題があるため、離職率も高く、人材が育っていません。人手不足により、警備業法で定められている有資格者の配置が行われていなかった事例も生じています。また、保安検査員の社会的地位の向上や人材育成の観点から、目標となる資格制度の創設を求める意見もあります。保安検査員の人材確保、育成に向けて、労働環境や待遇の改善とその財源確保、検査能力や効率性の向上、モチベーション向上が不可欠です。保安検査員が直面する課題への対策について、見解を伺います。

 最近のテロの傾向として、人が多く集まるソフトターゲットを対象とした過激なテロ行為が増えています。また、サイバーテロも増加しており、航空管制システムや航空機の操縦などに、対策を講じていくことが重要です。こうした新たなテロへの対策について、見解を伺います。また、内部脅威への対応として、従業員がランプサイドに出る前に、保安検査を行うSRA検査が2016年度から実施されています。施設面や体制面で内部脅威への対応が、着実に行われているのか、お答え下さい。

 ドローンの活用は、空の産業革命とも言われています。今回の法改正で、有人地帯での補助者なしの目視外飛行、レベル4の飛行を2022年度に実現する環境を整えます。ドローンは陸上輸送が困難な地域への物資の配送、道路の橋げたの点検、農薬の散布など、幅広い活用が期待されています。レベル4の飛行は、安全面の確保と住民の理解が不可欠です。ドローンのレベル4の今後の対応について、所見を伺います。

 2020年4月時点でドローンの操縦者に対する講習等を実施する団体は、735団体あります。一方、講習を行う団体の中には、講師の質が保たれていない、安全意識や法令遵守の意識が低い人物が運営を行っている等の問題点も指摘されています。国は、ドローンの操縦ライセンスを創設し、国の登録を受けた民間講習機関で講習を修了した場合には、試験の一部または全部を免除する方針です。国は、民間講習機関に対して、カリキュラムの共通化などを図るとともに、指導監督を厳格に行う体制を整備すべきと考えますが、見解を伺います。

 最後に、「航空保安の責任主体は国である」という根本的な問題の解決など、残された重要課題について国として早期に対応し、「空の安全を守る」体制強化を、強く求め、質問を終わります。

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