ニュースリリース
国民民主党 玉木雄一郎代表ぶら下がり会見(2025年11月26日、高市総理との党首討論を終えて)
■冒頭発言
【玉木代表】先ほど高市総理と初めての党首討論をさせていただきました。8分間と短かったんですけれども、いわゆる年収の壁の引き上げに絞ってやらせていただきました。かなり認識を一致させることができたのかなと思っています。特に、引き上げの政策目的二つ、一つは引き上げによって控除額を上げると手取りが増えますから、物価高騰対策として効果があるということ。もう一つはいわゆる働き控えを解消するというこの二つの目標で、これまでの答弁では基礎控除というのはインフレに連動して上げるということは言ってたんですけれども、逆に言うとそれ以上難しいってことだったんですが、今日(総理が)給与所得控除の話をされまして、これについてはまさに最低賃金上昇率を始めとしたインフレ以外の要素も踏まえて引き上げるということを明言されましたので、178万円の3党合意の実現に向けて関所を少し越え始めたのかないう印象です。ともに関所を超えていこうと総理も冒頭おっしゃっていただきましたけど、まだまだこれから年末の税制改正の中で、困難はあると思いますけれども双方知恵を出し合って、ぜひこの3党で去年の12月11日に合意をした、いわゆる「103万の壁」の178万円目指した引き上げ、これを実現できるように我々としても努力をしてまいりたいなと。ともに関所を超えていきたいなと、そんな思いを新たにした党首討論だったと思います。
■質疑
【記者】まさに給与所得控除のところでお伺いしたいんですけれども、今日新しい話が出てきたところで、この話をどういうふうに形にしていくかというところが課題になると思うんですけれども、たとえば何か合意文書のようなものを考えているのかどうかという点と、補正予算に関して12月に予定されていますけれども、賛否に関して考え方に変化はありましたか。
【玉木代表】
最終的には去年の3党合意に基づいてやっていってますので、合意を政党間で何らかの文書にするのか、あるいは文書でないにしても政党間合意を何かの形で結んだ上で、現実的には税制改正大綱の中に具体案を書き込んでいくプロセスになるのかなという気がします。補正予算に対する対応でありますけれども、今日冒頭私から申し上げた通りです。3党の合意が満たされるのであれば政治の安定のための環境作りには協力をしますという、代表質問で申し上げたことを改めて冒頭申し上げましたが、半分のガソリン暫定税率の廃止は実現しました。やはり年収の壁が進展するのであれば、当然我々としても協力の度合いは強まるということですので、最終的には補正予算案、中身見てから判断だと思いますけれども、半歩ちょい前進かなという気がします。
【記者】テレビ朝日のスギモトです。関連で給与所得控除のところですけれども、給与所得控除に限れば最賃との連動も含めて引き上げていくという前向きな答弁もあったと思うんですけど、前段で働き控えを政策目的にするなら低所得・中所得に対象を絞った方がいいんじゃないかという考えも示されましたけど、その答弁を受けて、(国民民主党は)これまで年収制限なくということだったと思いますけど、今時点での考え方を改めて。
【玉木代表】今日改めて申し上げましたが二つの政策目的があると言いました。いわゆるこの課税最低限ギリギリで働いておられる方にとっては、底を上げていくっていうことが働き控えの解消になる。同時に、物価高騰で困ってるのは低所得の方だけじゃないので、中所得の方含めて多くの方が困っておられますから、そういう意味では一つ目の政策目的、控除額をみんなで引き上げて手元に残るお金は所得関係なく増やして、支出が物価高騰で増えることに対応していくいうことなので、我々はこの二つの政策目的の実現を粘り強く訴えていきたいと思っています。
【記者】あくまで所得制限撤廃の旗は降ろさないということで。
【玉木代表】もちろんです。今日は福井県の街頭演説で話を聞いた2人の夫婦の話を紹介しましたけど、本当奥さん困ってましたよ。奥さんの帰りが遅くなると旦那さん怒ってるし、その怒りがこっちに向いてきたので、何としても税は簡素にしたいなと思いました。
【記者】日経新聞のオオヤマです。本日、政治の安定した環境づくりに協力していきたいというふうに言及されましたが、やはりこのタイミングになってきて具体性が求められると思います。現時点では閣僚を出す形の連立についてもその範疇に入るのかどうかということをお聞きしてもよろしいでしょうか。
【玉木代表】これはもう前から申し上げてますけども、この二つの約束をした三党合意の実現度合いに応じて信頼の醸成の度合いも変わってくるので、醸成された信頼の度合いに応じたその後の協力の可能性の広さ深さを判断していきたいと思います。