ニュースリリース
国民民主党 代表定例会見(2024年5月14日)
【冒頭発言概要】
昨日昼に、つばさの党の代表、幹事長、関係者のところに捜索が入ったということです。私自身も東京15区の補欠選挙で妨害を受けた当事者ですので、今回の妨害行為については厳しく対処してもらいたいと思います。もちろん表現の自由、選挙活動の自由という一方の自由はあるものの、それは他の権利との比較考量の中で、その権利を侵害しない範囲で認められるものであって、今回の行為は明らかに公職選挙法225条の選挙の自由妨害罪に当たると思います。当局においては厳しく対処してもらいたいと思います。
同時に、法改正もやはり必要だと考えております。今朝もこれまで協議をしてきた日本維新の会の、現在の法案策定状況もお聞きしました。わが党とかなり重なるところがありますので共同提出に向けて、また他の政党にも働きかけて、できるだけ多くの賛同を募って成立させていきたい。自民党の中にも法改正の必要性があると考えておられる方もいると、私も直接聞いております。これは超党派で、最終的には与野党を超えてやっていきたい。倫選特(政治倫理の確立および公職選挙法改正に関する特別委員会)がなくなっておりますので、政治改革特別委員会、新たに設置されて今後政治資金規正法などを議論していく委員会で冒頭に処理してもらいたいなと。早くやらないと都知事選挙であるとか、場合によっては通常国会の会期末に解散総選挙もあるかもしれませんので、早めに処理する必要があると思います。与野党で早期に合意を得て、政治改革特別委員会の冒頭で成立させるぐらいのスピード感を持って進めてまいりたいと思っております。
次に与党の政治改革案についてです。与党間で合意したという内容を見ましたけれども、大事なところで「合意されていない」ことが合意されているという印象です。特に我々としては、パーティー券は寄附と同様のものだという認識のもとで、寄附と同様の規制をパーティー券にも適用するというのがわが党の基本的な考え方です。公明党さんも例えば開示基準を寄附と同じ5万円に引き下げることを言っていますが、この点についても全く決まっていないということです。
そして、大きな問題である政策活動費です。これもわが党は去年から廃止しておりますけれども、これについても報告・公開をすると言いながら、その具体的な内容については何も決まっていないということです。年間10億、5年間で50億程度、自民党では政策活動費が出ておりますが、それが何に使われたか分からない。幹事長あるいは選対委員長など役職者には出しますけれど、そこから先は分からないということですが、今の自民党の案だと例えば幹事長が10億もらいましたと、それを2億を政策関係、2億を調査費関係、5億を選挙関係とか、そういった大きな項目の報告を党にして、それを政治資金収支報告書に添付するとかそういうことを議論されているようですけれども、これは全く公開の名に値しないと思います。大きなブラックボックスだったんですけれども、小分けにしたブラックボックスがいくつかできる話で、結局中がわからない。通常の公開が求められているレベル、つまり政治資金規正法で我々は例えば政党の支部であるとか後援会であるとか、きちんと領収書をつけて公開をしているので、これと同じレベルの公開基準を導入するのがマストだと思います。
公明党さんも同じようなことをおっしゃっていると認識しています。ぜひ公明党さんにおかれては、一旦幹事長間で一定の合意をしたことになっていますが、山口代表も昨日の発言があったように、レベルの低い自民党に合わせるのではなく、公明党案は我が党の案とも非常に近い、資金の透明性を高める観点からも優れた案になっていると思いますので、いたずらに妥協することなく、我々野党側の意見も含めた最終的な法案を作ることを公明党さんにもお願いをしたいなと。せっかくいい案をまとめておられるので、変にレベルを下げる必要は全くないと思います。これは政治の信頼を回復するための与野党を超えた作業だと思っていますので、中途半端な与党案に同意することなく、本当にいいものを一緒に作っていただければ、我々としては全面的に協力したいと思っています。ぜひ、政治資金の透明性を高め、そして政治に対する信頼を回復する、そんな改革を成し遂げていきたいと思っております。