国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 代表定例会見(2024年3月12日)

【冒頭発言概要】

 明日、いわゆる春闘の集中回答日を迎えます。今年の春闘ほど注目されている春闘はないと思っております。というのは、持続的な賃上げを実現できるかどうかが計られる春闘だと思っています。私は従来から、日経平均4万円の株価、GDPの4%の名目成長、そして4%台の賃金上昇率というのが当面達成すべき日本経済のあり方だと言ってきました。去年3.58%、約3.6%(の賃金上昇率)というのが連合の調べですけれども、これを超えるようなものになるかどうかというのが非常に重要だと考えています。その意味で、明日どういった結果が出るのか非常に注目しています。これが日銀の金融政策の変更にも影響を与えると思いますので二重三重の意味で注目したいし、期待しております。
 合わせて、明日政労使会議が行われます。大企業を中心とした賃上げの勢いを中小企業の賃上げに繋げていくことが大事だということで、この勢いを維持する観点から明日の集中回答に合わせて政労使会議が行われることについては、評価したいと思います。
 中小の、特に地方の中小企業の賃上げにしっかりと波及させていくための政策的な支援も必要だということを改めて強く訴えていきたいと思います。まずは適正な価格転嫁、これは政府が取り組んでおりますけれども、さらに商慣習の見直しも含めて進めていくことが必要です。
 もう一つ、わが党が従来から主張しておりますガソリンの値下げです。今はリッター20円ぐらいの補助金が出て値下げが行われておりますけれども、これが5月以降なくなるということで、手当が今のところ全く示されていません。我が党としてはトリガー条項の凍結解除によるガソリン値下げ、ガソリン減税ということを訴えてまいりましたけれども、現時点においても政府においては対策がありません。
 我が党としては、従来から指摘をされていたガソリンスタンドや石油元売り各社に対する事務的な負担などを生じることなく円滑にガソリン減税を行う、そしてそれをまた戻すときに混乱すると言われますけれども円滑に恒久的な暫定税率の値下げに繋げていく、別途カーボンニュートラル等の観点からの対応は抜本的な税制改正の中で2年をめどに対策を講じる、こうしたことを総合的なパッケージとしてまとめアップデートしたトリガー条項凍結解除法案を用意をいたしました。党内でコンセンサスを取れましたので、水面下で賛同を得られる政党をできるだけ増やそうということで、各党に呼びかけ・調整をしているところです。同じく提出していいという政党が出てくれば、一緒に国会に提出を目指していきたいと思っております。
 中身としては、国会の中でも私自身、総理にも提案しましたけれども、今の補助金制度とうまく組み合わせれば円滑に補助金から減税に移行できます。また、あくまで道路を作るために当初2年間だけ暫定的に増税するということだった暫定税率も今年で50周年ですから、そろそろこれはやめて、もしカーボンニュートラルという観点であればそういった政策目的から新たに政策体系・税体系を整理し直すことが必要だと思います。そういったことも盛り込んだ法案を作りましたので、ぜひこれを成立に向けて国会に提出していきたいと考えております。
 いずれしても賃上げが日本に定着するかどうか、正念場を迎えていると思っております。それを後押しできる政策をしっかりと進めてまいりたいと思っております。

 もう一点、自民党の和歌山県連で過激なショーが行われたということで、自民党の青年局長らが辞任をし、また担当した和歌山県議が離党するといったことが報じられております。国民の厳しい目が向けられている中で、こうしたことが行われていたことは極めて残念ですし、正直恥ずかしい思いがします。いろんな言い訳をしておりましたけれども、とても国民の理解が得られるものではないと思います。党の公式の会議でああいった過激ショーといったもの、また口移しでチップを渡したとか、聞くだけでもおぞましい感じがしますけれども、ただ他の地域でもまだ同じようなことが行われているのではないかと当然思います。ある種の男社会の中で当たり前だと思って行われていたようなことがまだ残っています。
 残念だったのは、青年局というのは若手で、自民党の中でも古い因習を改めていくことが期待されている若手議員の集まりだと思います。そういった議員も含めて、そういったおかしさを、おかしいと思いながら正すことができなかった。これは裏金問題にも通じる問題だと思います。同じような記述が出てきましたよね。おかしいと思ったけれども声を上げることができなかった、上から言われたので、あるいは派閥から言われたので直すことができなかったということが、こういった問題にも共通しているのではないかと思います。こういったことが起きないように、改めていただきたいと思います。古い体質が未だに残っていることが明らかになったと思います。その意味では、自民党に対する不信感が高まることにまた繋がると思います。政治全体がしっかりと身を正していかなければいけない一つの事案だと思います。