ニュースリリース
国民民主党 幹事長定例会見(2023年10月20日)
【冒頭発言概要】
本日は第212回臨時国会の招集日です。今日から12月13日までの55日間という会期です。ただ初日からあまり苦言は申し上げたくないですが、この日程感含めて、召集前から極めてちぐはぐでした。10月の中旬にも開くと言ってみたり、今日開くのであれば通常は召集日に総理大臣の所信表明演説をやるのが常ですし、それが当たり前です。しかし、今日所信を聞くことなく、週をまたぐことになりました。その事情は与野党の国対の筆頭で話し合ったんでしょうが、来週月曜日に所信を聞いて、1日空けずにその翌日から代表質問をやるということは、質問通告は(質問の)前日にするわけですから、所信の中身を聞かずに代表質問を書けということでしょうか。こういうことをやると立法府が形骸化して、政府から議会が足元を見られます。所信表明を聞いてその日に原稿を書き、翌日に質問通告を提出する、そして1日明けた翌日から代表質問を衆参でやるというのが当然です。
そもそも会期55日ということでしたが、与党間でも連携が極めて悪かったと聞いています。つまり衆議院では12月8日までと、しかし参議院でちょっと待てと、新しい法律が10本、条約が1本、継続審議が2件あるわけですから、都合13の法律や条約を12月8日までにどう上げるんだと。出口の参議院からすると、ふざけるなという話だったのだろうと思います。参議院自民党は12月15日、1週間後という要望があったと聞いています。結果落としどころとして13日となったと聞いています。与党の中や政府の中でいろいろな駆け引きがあるのは常ですが、それが表に出てくるというのは、与党の衆議院国対含めてグリップが効いていないのではないかと思います。結果、代表質問が1日空けることなく、23日に所信表明を聞いてその翌日から本会議で討論するという極めてよろしくない状況に陥っていると思います。大事な局面での国会です。経済再生や所得の向上、そして外交、国際情勢も極めて厳しい状況です。心して議論しなければならないこの国会が、最初からちぐはぐな運営になっていることは極めて遺憾に思います。
いずれにせよ、我々は衆議院の代表質問は玉木雄一郎代表、そして参議院の代表質問は大塚耕平政調会長がそれぞれ行いますので、しっかりと実のある議論をしていきたいと思います。
加えて経済対策ですが、17日に自民党・公明党がそれぞれ経済対策の申し入れを総理に行ったということです。私もX(旧Twitter)で発信し、代表も会見で言っていましたが、この中身にがっかりしました。しっかりと可処分所得を上げる、総理も「税収増の国民への適切な還元」をするとおっしゃり、そのためにあらゆる手段をとると明言しました。我々は生活減税をやるべきだと前から言っていました。与党からも参議院の世耕自民党幹事長や山口公明党代表までもが所得減税に言及したにも関わらず、両党からの提案にはこれが一切入っていないと。
がっかりしたと思ったら、今日何やら総理が減税を指示をするようなことを言っています。しかし、今日各紙一面で出ているように、一時的とか期間限定とか、そういう枕詞がつきました。最初から期間限定とか一時的とか、こういう言葉がつくと納税者ががっかりしないですか。所得税減税や消費税減税、そして何よりもガソリン減税、この生活減税をしっかりやってくれという期待が最初から冷え込みます。出ばながくじかれて、これは税金を払いすぎた納税者にぜひ返す話ですが、最初から期間限定なんて言っていたら、消費に回るのではなく貯蓄に回ります。なぜこういう中途半端な発信をするのか。どうせやるならきちっと理念と哲学を持って、大胆にわかりやすく国民に発信すべきだと思います。30年間賃金が上がらずに、納税者や消費者ではなく、政府のお役所の政策を作る皆さんにデフレマインドがこびりついてるんじゃないですか。頭の中を切り替え、しっかりとした政策を打っていただきたいと思います。
我々は来週早々にも、総理に国民民主党の経済対策の申し入れを行いたいと思います。それぞれの作業の具体的な提案を含めて、我々は現実的かつこの国の納税者に資するような提言をしっかりとしてまいります。ぜひ来週のその提案に皆さん期待をしていただきたいと思います。政府にはこれをぜひ実行してほしいと思ってます。うちの政策を取っていただいて結構ですから、ぜひその政策を実現していただくようにお願い申し上げます。地方から、ガソリン代が高いという声が極めて大きいです。ここにきてまた補助金を延長するという発言が出ていますが、もうズルズルと、辞めると言って継続、また継続と。もうこういうことではなくて、抜本的にトリガー条項を凍結解除して、わかりやすく税金が25円10銭安くなるという思い切った政策を総理には打ってほしいと思います。
やるやると言ってやらなかったり、またやってみたり、この政策の打ち出し方もそうですし、解散をする素振りをしてやっぱりやらないとか、これはよろしくないと思います。しっかりとした、はっきりとしたわかりやすいメッセージを総理に出してもらわないと。私、野党から言うので間違いないと思いますが、岸田内閣はやるべきことはそこそこやっています。処理水や安全保障問題、日韓関係など、やることをやってるのに支持率が全く上がらないのは、明らかにメッセージの発し方に問題があります。国民から理解を得られていない。深刻な問題だと思います。私はこの国の経済を良くして、日本をもう一回再生したいのであえて申し上げますが、今は与野党が真剣になって日本の経済を取り戻すときです。そのために総理はもっと気合を入れて、たまには喜怒哀楽をしっかり出して、国民にメッセージ発してほしいと思います。