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【代表選・大阪】玉木・前原両候補が「財政・金融」について討論
代表選挙に立候補している玉木雄一郎候補と前原誠司候補(届出順)は27日、大阪府を訪れ、「党員・サポーター集会(候補者討論会)」に登壇した。集会では両候補が政見を述べた後、「財政・金融」をテーマに相互に質問を行った。
まず前原候補は玉木候補へ「玉木候補は金融緩和を続けるべきだと言うが、私は見直すべきだと思う。金融緩和で企業は儲かったが、儲けは内部留保に回り、賃金や設備投資は少ないままだ。そして円安が進み、物価高が続いている。これに対してどう反論するのか」と質問。玉木候補は「今の日本の課題は30年にわたる賃金デフレだ。今年、30年ぶりの賃上げがあった。これを一年で終わらせてはいけない」と回答。「いま金利を上げたら住宅ローンが上がり、企業の資金繰りも悪化し、景気が悪くなる」と金融緩和の必要性を主張し、「円安の最大の原因はアメリカの金利上昇だ。金利を上げれば円安は少し収まるが、アメリカが再利上げすればその効果は失われ、景気の悪化だけが残ってしまう」と反論した。
これに対し前原候補は「ではなぜ実質賃金が下がっているのか。格差が広がっているのは統計数字からも明らかだ。金融緩和に頼りすぎ、ゾンビ企業が増え、生活は苦しくなっている。玉木候補はこれに答えていないのではないか」と再質問。玉木候補は「企業が儲かることを敵視する必要はない」と前置いたうえで、「今の流れが続けば今年の後半、早ければ来月には実質賃金はプラスに転じる。あと少しだ」と答えた。
続いて玉木候補から前原候補へ「前原候補の主張する『All for All』とは、みんなの負担でみんなが受益するという意味だと思うが、どういう負担でどういう受益があるのか。2つの『All』の中身を知りたい」と質問。前原候補は「私は企業が儲かることを敵視はしていない」と述べつつ「分配がうまくいっていないのが問題だ。『All for All』とは分配政策だ」と回答。続けて「所得と世代による分断をなくす。そのため、さまざまな公的支援の所得制限を撤廃する。また、子育て政策だけでなく、年金や医療といった政策を充実させる」と訴えた。
これに対し玉木候補は「子育て支援の充実に3兆円必要だと言われている。消費税を1%上げれば2.7兆円の税収になる。『All for All』を唱えるのであれば、消費税を1%上げる代わりに安心して子育てできるようにすると訴えるべきなのでは」と再質問。前原候補は「外為特会(外国為替資金特別会計)の運用資金が80兆円ある。利率4%で回せば3.2兆円だ。こうした資金の運用を強化することが重要だ」と答えた。
大阪府では党員・サポーター集会のほか、共同記者会見と街頭演説会が行われた。国民民主党の新代表は9月2日(土)の臨時党大会で選出される。