ニュースリリース
国民民主党 代表定例会見(2023年8月1日)
【冒頭発言概要】
7月末で外為特会(外国為替資金特別会計)の2022年度決算が出て、剰余金が3.4兆円で、想定より6,000億円以上も上振れました。従来から申し上げている通り決算剰余金が2.6兆円あり、このうち半分は国債の償還に回しますが、残りの1.3兆円は防衛財源に使えます。7,000億円を見積もっていましたが、1.3兆円を使えるので、決算剰余金の上振れが6,000億円です。今回の外為特会の剰余金の上振れが6,000億円なので、2つの剰余金でトータル1.2兆円の上振れです。なので、1兆円の増税はいりません。
これによっても明らかになったように、経済が上向いてきていると思います。増税、金融引き締め、社会保険料の増額といったことで、せっかく上昇してきたこの景気回復(を妨げるべきではありません)。私は新しい経済の局面に入る入口だと思います。2つの剰余金の上振れも使いながら、増税はしないというメッセージを今こそ出すべきだと思います。政府税制調査会が260ページの増税リストのようなものを作って一部メディアでも話題になっていましたが、あれは一番良くないです。マインドを冷やしますから。今必要なのはサラリーマン増税ではなくサラリーマン減税だと思います。この成長の果実を物価高、特にガソリン代や電気代の高騰に苦しむ国民にいかに還元するか、そういう成長減税のような政策が必要です。繰り返しになりますが、増税はいりません。税収も上振れ、各種剰余金も上振れているので、家計の負担増に頼らない経済政策が必要だということを改めて強く訴えたいと思います。
今の岸田内閣は、何か具体的に決めているわけではありませんが、国民負担増内閣のようなイメージがあります。ほかに明確にやりたいことや方針がないために、増税だけしたい内閣のように見えているので、そういったことも支持率の低下につながっていると思います。これは政権批判のために言っているわけではなく、我が国経済が新たな局面に移動できるかどうかの重要なところなので、剰余金の活用もしながら、増税はしないというメッセージをぜひ出すように政府や与党にも働きかけていきたいと思っています。今月末から始まる党の代表選挙でも、こうした経済成長にともなう税収増をどう使って経済をさらに元気にしていくのか、国民の皆さんに安心を与えていけるのか、そういう経済政策の論戦もしっかりやっていきたいと思います。