ニュースリリース
国民民主党 幹事長定例会見(2023年6月9日)
【冒頭発言概要】
本日、天皇皇后両陛下がご結婚30周年のよき日を迎えられました。いかなる時も国の繁栄を願い、国民の幸せに思いを馳せてくださっている天皇皇后両陛下に心から感謝申し上げ、またご結婚記念日のお祝いを申し上げまして、皇室の弥栄をご祈念申し上げたいと思います。
今日はいくつかのことが起こりました。まず、いわゆるLGBT理解増進法案が衆議院(内閣委員会)で可決されました。自民党が、自公案ではやはり問題があるという思いに立ち、ぎりぎりになって国民民主党と日本維新の会の案に乗る形でほぼ丸呑みし、国民・維新案に自民党、公明党も賛成していただきました。いくつか追記がございましたが、我々が言っていた、いかなる国民も権利・人権を尊重されるよう国として指針を策定するという内容が第12条に加わったことも評価できます。教育や啓発についても、家庭や地域とその他の関係者でみんなして努力しようという文言が追加されました。よりブラッシュアップされた形で、ほぼ維新・国民案が丸呑みされたことに敬意を表したいと思います。本来議員立法というものは、こうして与野党が協力して、お互い我慢するところは少しずつ我慢して、より良きものを作っていくものです。残念なのは、野党第一党がこの法案に、我々の案に反対をしたことです。ただ、少なくとも自民、公明、そして維新、国民民主党の4党が中心となって成案を見たことを私は評価したいと思います。
もう一点、国会も残り一週間です。様々な方から内閣不信任案の話が出ています。野党がどのタイミングで出せば解散を誘発しない内閣不信任案になるか、などという迫力のない言葉も聞こえます。内閣不信任案を出すときは、乾坤一擲で勝負をするわけでしょう。アリバイ作りに内閣不信任案を出すのであれば、そんなものは出さない方がいいです。与党も与党で、どのタイミングで解散すれば自分たちが選挙に有利になるか、選挙の弱い与党の候補者が勝てるか、もしくは来年秋の自民党総裁選に誰が有利になるとか損になるとか(などという話があります)。そうした政治家の損得や建前で内閣不信任案を政治利用されては、国民はたまったものではありません。天文学的な数字の税金を使って選挙をするわけですし、衆議院の任期はまだ2年です。
給料を上げる、日本の経済を取り戻す(といったことが重要です)。大手企業は若干この春給料が上がったところもありますが、中小零細企業やあまたある全国津々浦々の地方はたいへん厳しい状況です。給料が少し上がったところも、来年も再来年も継続的に給料が上げられるのか。価格転嫁やエネルギー代の高騰を含めて本当に国民生活が立ち直るのか。そしてもう一つは、世界情勢が厳しい中、コロナからやっと立ち上がろうとしているときに、第9波がひたひたと来ています。自分の国は自分で守る、そして給料が上がる日本経済を取り戻す。これは国民民主党のスローガンだけではなくて、今の日本に最も必要な2本の柱だと思います。今このタイミングで、莫大な税金を使って、内閣不信任をして解散をして、政治空白を作っている場合かと。国民がそれを望んでいるかと。私はノーだと思います。維新の馬場代表が、そもそも何のために不信任案を出すのか、何を問うのか、それが不透明なまま年中行事のように出してくる不信任案には反対すると発言したと報道で聞きました。私は全く同じ考えです。政治家のために内閣不信任案を政治利用するような政治には与するべきではないと思います。それぞれ評価は分かれるかもしれませんが、菅前総理は解散をすれば選挙で勝てたであろう絶好のタイミングで解散をせず、しっかり仕事をすると言って、ほぼ任期満了まで仕事をしました。衆議院の任期は4年、参議院は6年です。私はこれは、政治家として見識のある考えだと思います。まして今、このような厳しい状況で政治空白を作っている場合ではないと申し上げたいです。
最後に、先日の月曜日に、国民民主党で初めてのパーティーを行いました。なんと1,200人を超える皆さんにお越しいただき、メディアの皆さんにも各媒体で報道していただき、また会場に足を運んでいただいて、心から感謝申し上げたいと思います。その翌日の6日火曜日には国民民主党の政治塾を開きました。リアルとオンラインを含めて約550名が参加したということで、改めて全国各地の老若男女の皆さんから、今われわれが期待されていることを強く感じました。その思いを受けて、しっかり私たちも政策を作り、そしていつあるか分からない解散に幹事長として備えていきたいと思います。
この週末は、明日は玉木代表が富山に、日曜は代表と幹事長、玉木・榛葉が揃って福島で大会と街頭演説をし、その後玉木代表と舟山両院議員総会長が仙台に揃います。いよいよみちのくシリーズの地方選挙も始まりますし、しっかり肝を据えて頑張っていきたいと思います。