ニュースリリース
国民民主党 代表定例会見(2021年2月4日)
【冒頭発言概要】
昨日、特措法改正案が参議院を通過しました。我が党としては問題が残されている法案だということで、この問題で十分対応できなかった、事業者への十分な補償などの導入に向けて、引き続き取り組んで参ります。補償が担保されないまま罰則だけ導入されて法律が通ったのは非常に問題です。まん延措置は、要件が非常にあいまい。昨日の審議でも本当にこのまま通していいのか、賛成政党からもさまざまな疑問が投げかけられました。
特に気になったのは、午後8時を過ぎて客が居座った場合は罰則の対象にならないということ。これは重大な答弁です。客と結託して、国会議員を連れてきて深夜まで座っていたら店は罰せられないし協力金ももらえるなら、この法律はなんなのか。実効性の担保の観点から非常に問題が多いです。
罰則の観点からも、十分な補償がないならば20万円、30万円払ってでも営業を続けるお店もたくさん出てくるでしょう。実効性を確保して感染拡大防止に役立てようという目的自体が達成できるのか、非常に疑問が残る法律になっているのは残念です。
内閣委員会の代表質問でとりあげたCOCOAの問題ですが、厚労大臣がようやく認めました。
1月13日の内閣委員会で、家族にも通知がこない例があるからちゃんと調べろと質問しましたが、厚労省はBluetoothがオフの場合は(通知が来ないことも)あり得るといういい加減な答弁をしました。これは大事なことで、このことで通知が来なくて亡くなった人がいるかもしれない。そういう想像力が働いていないことが問題だと思います。
Andoroidユーザーは昨年9月から通知が届かないと聞いています。機能しなくなってから4カ月間も疑問をもたず改善されない状況が放置されるこの仕組み自体が、ものすごく問題です。
さらに今度、河野大臣がワクチン接種のシステム開発をしようとしているが、同じパーソルプロセス&テクノロジー社に委託するという話もある。正直に言って、定額給付金の支給でも日本はデジタル化の遅れが明らかになったし、ワクチン接種がシステムの不備で遅れるとなると、「デジタル敗戦」を繰り返すことになります。こんなんことではとても感染を減らして国民が安心できる体制を整えることはできない。猛省を促したいです。なぜ長く放置されていたのか、国会で厳しく問いただしたいと思います。
水際対策でもCOCOAを入れてくれと言っていますが、使えないアプリを今までインストールすることを求めていたのかと伊藤議員も話していましたが、オリパラアプリというもうひとつ新しいアプリを作ってどうするんですかね。水際対策でインストールを義務づけられているのかどうかもわからないし、どっちをどう入れるのか、きちんと機能するのか、予算執行も含めて厳しくチェックしていきます。
我が党が中心となり、ネット上の問題だという声を取り上げて要請してきた、総合支援資金の貸付枠拡大と延長が認められました。
最初、我が会派の高井議員にTwitterのメッセージがきて、同様の意見が多数寄せられました。この問題は私自身も把握していませんでしたが、寄せられた声を丹念に拾い上げて、厚労省に要請した結果、宣言延長とあわせて総理が発表する一番の玉として、3カ月の延長、60万円の枠拡大が発表されました。これからも国民の声を丁寧に聴いて、制度の改善や新しい制度の創設につなげていきたいです。
引き続き多い要望は、10万円を追加で給付して欲しいということ。党としては我が党しか言っていないので、引き続き求めていきます。法案化の作業も進めていますが、人件費、家賃、融資して一定状況を満たした場合に返済免除するという日本版PPP法案の作成も急いでいます。
あわせて、外交安全保障の問題について申し上げます。中国の連日続く尖閣の接続水域への侵入について、海警法の改正を踏まえた島嶼防衛を強化するための法改正、こういったものをさらに強化して出していきたいと思います。これも経済安全保障の観点から、外資からの中小中堅企業でよい技術を持っているところが買収されていくと。すでにそういうことが起こっている。
感染防止対策やコロナ対策でいえば、これからコロナ難民、コロナ介護難民が増える可能性があります。コロナの治療を病院でうけたあと、もとの介護施設に戻れない問題がすでに発生しています。結果として病床逼迫を解消できない。本人にとっても医療提供体制としても問題です。解消していくための提案をしていきます。認知症の方や、気管切開をして、もといた施設に戻れない人がかなり数出てきています。若い人への啓発を含めた後遺症対策にも取り組んでいきます。
最後に、昨日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森会長が、女性蔑視的な発言をしたことに対しては、大変問題だと思います。時代錯誤の発言であるし、オリンピック憲章には「男女平等原則の完全実施を目指す」と書いていますが、そのオリンピック憲章をわきまえない組織委会長の発言は、自らオリンピックパラリンピックの開催に逆風を吹かせるものであって、二重三重に問題だと思います。こういった発言が、国際的にも報じられて恥ずかしい思いです。ぜひこういったことが今後ないように、森会長には責任を重く受け止めてもらいたいです。
(以降は動画を参照)