国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 代表定例会見(2024年4月23日)

【冒頭発言概要】

 海自のヘリ二機が事故を起こし、亡くなられた方、また行方不明者が出ています。亡くなられた方、ご遺族に心からお悔やみを申し上げるとともに、行方不明者の救出、また原因究明と再発防止に全力を尽くしてもらいたいと思います。

 次に、今行われている衆議院の補欠選挙、とりわけわが党の推薦候補が出ております東京15区において、初日から大音響で選挙を妨害したり、先日私の目の前で暴漢が迫ってきて現行犯逮捕されたりという事案が発生しております。昨日も妨害行為がわが陣営にもあったと聞いております。この問題は、民主主義の最大の発露である選挙に関して、何を訴えているのか、人となりがどうなのか、そういったものを国民が知る権利、聞く権利を害する行為です。こういう状況を放置したままであると民主主義そのものが揺らいでしまうと、これは相当な危機感を持って捉えるべき課題だと私自身実感しました。
 その上で、乙武候補は追加公約として昨日、公職選挙法225条の「選挙の自由の妨害罪」という規定がありますけれども、それをより明確にして実行しやすいものにすると掲げました。正直言うと警察も呼びましたけれどなかなか遅いというか、実際その間演説が妨げられてしまうことで、10日間という限られた期間で選挙活動をしている候補者や陣営の機会、時間、そして有権者の知る権利、聞く権利を害することになってしまいます。追加公約として、当選した暁には公職選挙法の改正を実現したいということで、具体的には225条の選挙の自由妨害罪のガイドラインを設けて、より具体的に適用できるようにすることを掲げております。
 我が党としても、昨日岸田総理に対して田中健衆議院議員がこの問題を取り上げ、選挙運動の妨害を候補者がやった際に、選挙の自由を盾になかなか取り締まることができないのではないか、また最近ではそういったものを動画に載せてビュー数を稼いだりインプレッションを稼いだりというのがあって、収益を目的にこういったセンセーショナルなことをやってしまうという二つの問題があることを指摘しました。総理からは、何らかの対策が必要ではないか、問題意識は私も共有しますという答弁、またSNSにおける拡散についても具体的な対応について政府としてどうあるべきか考えたいということで、多少前向きな答弁をいただいたと思います。ただ、選挙に関わることなので、国会でしっかり議論してくれというのが行政のトップとしての総理の答えでしたので、昨日わが党の政調部門に指示し、乙武さんも挙げております公職選挙法225条を中心に改正案を早急に取りまとめます。これは我が党だけの問題ではなく、各党ともこういった妨害については問題意識を持っていると思います。ぜひ各党に呼びかけて早期に成立を図っていきたい。衆議院選挙のみならず、都知事選挙や都議会の補欠選挙、また首長選挙もあります。早めに芽を摘んでおかないと、同じような行動をして選挙を妨げ民主主義の大きな脅威になってしまいます。早いうちから法改正でしっかりとその芽を摘んでおくことが必要ではないかと思います。
 今回三つの補選の大きなテーマは「政治と金」の問題、これは国民の政治に対する不信感を大きく招いていることですから争点になることは間違いありません。けれども、今回のこの暴力事件や威嚇行為を通じて、「政治と暴力」ということも多くの国民のみなさんの政治に対する不信感、あるいは政治はとっつきにくいと思わせる一つの要因になっていると思います。「政治と金」の問題に加えて、この「政治と暴力」の問題、これもしっかり訴えていきたいと思います。選挙の自由は妨害の自由ではありません。権利というのは一定の範囲の中で認められるもの、他の候補者の主張する権利、あるいは有権者の皆さんの知る権利、聞く権利、そのバランスの中で認められる権利だと思います。そういったことを法律の中に書き込んでいければと思っておりますので、早急に法案をまとめて国会に提出を図っていきたいと思います。