ニュースリリース
国民民主党 代表定例会見(2024年2月20日)
【冒頭発言概要】
まず立憲民主党から提出された盛山文科大臣に対する不信任案についての対応ですけれども、朝開いた臨時役員会で、我が党としては賛成することを決めました。
理由は、まず昨年行われた自民党の点検に対して、結果として虚偽となる説明をしていたことがまずあります。後の歴史にも重要な影響を与えるだろう、宗教法人(旧統一教会)に対する解散命令請求がされておりますけれども、これについては国民から疑念を抱かれない公正な審理が何より必要です。この公正な審理に結果として影響を与える恐れがあり、今のままでは文科大臣の任にあらずということで、我が党としても賛成することを決めました。
盛山大臣については個人的にもよく存じ上げています。何か不正をするような方ではないと思いますが、ただ逆にこういうことが報じられることによって、むしろ厳しめに対応するとか、そういうこともあるわけです。法令に基づいて客観的中立的に、粛々と処理をするということが大事なので、甘くなったのではないかという疑念はもとより駄目ですけれども、逆に厳しくなったというように言われるのも駄目だと思います。こういうことがあると、いずれにせよ何らかの不信感を抱かれます。憲法で保障された信教の自由の発露である宗教法人というものに対して解散を命令するということは、極めて重い判断です。そこに一定の曇りもあってはならないという意味で、わが党としては今の状況ではそういった疑念を払拭できないということで、賛成と決めました。午後、衆議院で粛々と採決が行われると思いますけれども、我が党としては賛成票を投じたいと思います。
次に憲法審査会について、通常国会が始まってまもなく1ヶ月になりますが、全く憲法審査会が開かれる様子がありません。私も憲法審査会のメンバーですけれども、例えば一昨年は2月10日に予算委員会をやっているときにも開催して、その後定例日の木曜日には議論をしてきました。岸田総理が今の任期中に憲法改正を行いたいという意思を施政方針演説の中でも示したにもかかわらず、現場が全く動いていないということは極めて遺憾であります。我が党としてはかなり前から改正条文案を作って、建設的な議論を行うべきだと言ってきましたけれども、全く進んでいないということは、本当にやる気があるのかないのか、その本気度を疑わざるを得ないという状況に陥っています。
トリガー条項凍結解除について、総理の決断が見られないということで我々は交渉から離脱しました。このトリガーに限らず、例えば憲法もそうですけれども、やはりこの政治不信、特に自民党に対する不信が高まることによって、進めるべき政策があらゆる分野で進まなくなっているというのは極めて異常であり、また極めて残念な事態であります。本気で総理が憲法改正ということであれば、もうスケジュール的に間に合わない状況になってきています。やるやると言って、右派の支持を取り付けるために言っているということであれば極めて不誠実ですし、やはり難しい案件を進める推進力が著しく失われてきているんじゃないかと思います。こういう批判を受けないようにしてほしいし、言ったことをやってもらいたいので、憲法審査会も今週木曜日の定例日にぜひ開いて、そもそもどうするのかという議論を進めてもらいたいと思います。
今国会でやる気がないということであれば、我々も真面目に付き合う意味がなくなってくるので、ここは憲法改正の議論についても重要な局面を迎えているということを改めて申し上げたいと思います。