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ニュースリリース

【衆本会議】浅野さとし議員が所得税法等改正案について質疑

 浅野哲青年局長(衆議院議員/茨城5区)は13日、衆議院本会議で「所得税法等の一部を改正する法律案」に対して質疑を行った。質疑の全文は以下の通り。

「所得税法等の一部を改正する法律案」に関する質疑事項

国民民主党・無所属クラブ
衆議院議員 浅野 哲

国民民主党の浅野哲です。
私は会派を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案に関する質疑を行います。 

(所得税の定額減税)
 所得税の定額減税について伺います。本制度では令和6年分の所得税額から一人あたり3万円を控除することとしていますが、本施策の目的は「物価高騰対策」なのか「デフレ脱却」なのか判然とせず、国民には伝わっていないため財務大臣からの明確な説明をお願いします。また、3万円の根拠と本施策による効果をどの様に見積もっているかについても教えて下さい。

 給与所得者や事業所得等がある者、事業主のそれぞれに対する減税のタイミングがバラバラで、令和6年度末の確定申告まで減税効果を受けられない方もいます。そもそも即効性を求める施策とは言えませんが、それでも本施策を行う背景には、非課税世帯との公平性を確保する目的もあると推察しますがいかがでしょうか。本来、給付を担当する自治体の負担なども考慮すれば、給付付き税額控除制度としたほうが公平性と即効性、簡便性を両立できませんか。財務大臣の見解を伺います。

(戦略分野国内生産促進税制の創設)

 続いて戦略分野国内生産促進税制について伺います。本施策では、現在アメリカのみが実施している生産比例型の税額控除制度を日本でも導入するその意欲的な姿勢は大いに評価しています。一方、対象物資がEV等、グリーンスチール、グリーンケミカル、SAF、半導体のみに限定されていることの妥当性には疑問があります。例えば、水素や単体の蓄電池はなぜ含まれないのでしょうか。また、EVに対する税額控除の恩恵を受けるのは自動車販売メーカーですが、本施策の恩恵をサプライチェーン全体に波及させる方法は検討されたのか、経済産業大臣の答弁を求めます。

 また減税措置は「事業計画認定時から10年間」とされていますが、生産設備を建設・導入するためのリードタイムへの配慮が不足しています。「事業計画認定時から10年間」というのを「事業計画認定時に約束した生産開始時期から10年間」に変更できませんか。そうすれば、現場における建設資材や機材の納入遅延が深刻な中、早く事業計画認定に着手するインセンティブが働きます。経済産業大臣には現場に寄り添う賢明な判断を求めます。

(イノベーションボックス税制の創設)

 続いてイノベーションボックス税制について伺います。まず本制度の目的は何でしょうか。国内での継続的な研究開発力を向上させるためには、国内で開発された知的財産権のライセンス収入や譲渡所得の一部を所得控除するだけで十分なのでしょうか。なぜなら、日本の産業競争力の向上のためには、新しい技術を早期に市場に投入し、消費者の意見を取り込みながら改善を重ね、その技術が持続的に利用・消費される市場環境を形成していくことが重要です。したがって、ライセンス所得だけでなく、ライセンスを活用した製品の売上に比例した法人減税制度とした方が、事業者にとって市場投入の早期化を図るためのインセンティブになると考えますが、経済産業大臣の見解を伺います。

(重加算税制度)

 昨今、複数の自民党議員が一斉に政治資金収支報告書の訂正を行いました。政治資金収支報告書に記載されなかったお金に追徴課税あるいは重加算税が課されない理由を教えて下さい。また、この様な問題を今後起こさないようにするためにも、政治資金収支報告書の「訂正期限」を設け、期限を過ぎた資金については政治家個人の雑所得とみなし追徴課税や重加算税を課すべきではありませんか。総務大臣・財務大臣それぞれの見解を求めます。

以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

以上