ニュースリリース
中国海警法施行を踏まえて日本のとるべき対応
2021 年 3 月 26 日
中国海警法施行を踏まえて日本のとるべき対応
国民民主党
中国は 2021 年 2 月 1 日に海警法を施行した。従前より南シナ海では、中国は他国が領有権を主張する島や岩礁を自らのものと主張し、軍事基地を一方的に建設をして既成事実化を強行し、「内海化」を進めてきた。国連海洋法条約に基づいて設置された仲裁裁判所は中国の非を認めたが、中国は全く無視している。東シナ海においても、1992 年に領海および接続水域法を制定 し、尖閣諸島を自国の領土と勝手に規定している。今回の海警法の施行は、今までの行動を法的に正当化しようとする意味合いを持つ。
歴史を紐解くまでもなく、尖閣諸島は日本の固有の領土である。中国の主張は全く受け入れることは出来ず、これ自体国際法違反であるが、海警法には曖昧な管轄海域や一方的な臨検や武器使用も規定され、国連海洋法条約と相容れない条文が散見される。
国民民主党は、これらを踏まえ、日本政府が以下の取り組みを行うことを提案する。
- 中国海警法が国際法に違反していることを、国際社会に広く知らしめ、価値観を共有する国々との連携を強化する。
- 日本固有の領土である尖閣諸島を守り抜くため、あらゆる資源を投入する。
- 一義的には海上保安庁が、尖閣諸島の主権維持の主たる役割を果たす。
- そのため、今後も海上保安庁の装備の充実、人員の増強に不断に取り組む。
- 海上保安庁の取り組みを支援し、同時に情報収集・警戒監視活動を自衛隊の本来任務とす るため、自衛隊法の改正を行う(資料1)。
- 中国海警が軍事部門の強い影響下にあることを踏まえ、海上保安庁の任務を定めた海上保安庁法第 2 条を含め、現在の状況に対応すべく同法の見直しを検討する(資料2)。
- 他国の軍事力を踏まえつつ、領土と主権を維持するために自衛隊の予算を不断に見直し、必要な取り組みを行う。
- 日米の連携を強化し、抑止力を高めるとともに、北東アジアの平和と安定に取り組む。
- 偶発的な衝突を避けるためにも、あらゆるチャンネルを通じて中国との対話を継続する。