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ニュースリリース

【参本会議】江原くみ子議員が所得税法等改正案などについて質疑

 江原くみ子議員(参議院議員/埼玉県)は23日、参議院本会議で議題となった所得税法等改正案などについて質疑を行った。全文は以下のとおり。

 所得税法・公債特例法・復興財源確保法 質問

令和8年3月23日
国民民主党・新緑風会江原くみ子

 国民民主党・新緑風会の江原くみ子です。
 初めての本会議登壇となります。機会をいただいたことに心から感謝申し上げ、会派を代表して質問させていただきます。

 冒頭、総理の訪米について伺います。まず、高市総理はじめ、関係閣僚の皆さま、そして今回の訪米を支えた両国の皆さまのご尽力に心から敬意を表します。トランプ大統領との首脳会談を通じて、日米同盟の強化と厳しい国際情勢下での日本の立場を主張された、と聞いております。この訪米によって日本国民にもたらされる成果について、改めて国会における説明を求めます。
 以下、総理に質問します。
 まず今回の首脳会談は、米国とイスラエルによるイラン攻撃が続き、中東情勢が緊迫化する中で実施されました。
 中東情勢の緊迫化を背景として、原油やナフサなど石油製品の供給が脅かされ、エチレンなどの基礎化学品の減産が相次いでいることで、原料価格が急騰しています。結果として、国内の電気・ガス・ガソリン代が上昇し、既に家計と中小企業の経営を直撃しています。

 トランプ大統領は、この間、事実上の封鎖が続くホルムズ海峡への艦船派遣を各国に示唆するなど、関係国の協力を求めてきました。今回の首脳会談では、トランプ大統領から高市総理に対し、自衛隊派遣の要請があったのでしょうか。あるいは、米国の軍事作戦に何らかの形で支援するよう求められたのかどうか、お伺いいたします。
 また、日本への原油供給安定についての議論は行われたのでしょうか、打開策は見えたのでしょうか。ご説明ください。
 また、ホルムズ海峡の事実上閉鎖の結果として、国内の電気・ガス代がさらに上昇しております。今回の会談を経て、国内でのガソリン・軽油等の価格抑制のための追加の施策は講じられますか。国民生活にとって重要な事柄です。具体的にお答えください。
 ホワイトハウスが発表しているファクトチェックシートと日本側の発表で異なる点について伺います。まず、「台湾海峡における平和と安定を求めて、力による現状変更は許さない」とファクトチェックシートには明記されていますが、日本側には記載がありません。当事者たる我が国こそ、しっかりと主張すべきかと思いますが、なぜ記載がないのでしょうか。
 次に、「日米両国は、戦略的競合相手や、ならずもの国家によってもたらされる諸課題に対処するため、第三国において連携していく」という表現も日本側の発表にはありません。「戦略的競合相手」や「ならずもの国家」とは、どう定義するのですか。日米両国によって決めるのでしょうか。また、「第三国での連携」とは何を意味するのでしょうか。

 これまでトランプ大統領は、世界各国に対して関税を引き上げることにより、日本を含む多くの国の企業に打撃を与えました。日米関税合意では、自動車関税や相互関税の引下げのかわりに、日本側が5,500 億ドルの投資を提供することとなりました。米国への投資について、今回の首脳会談でどのような約束が交わされたのでしょうか。また、日本経済に関する影響はありますでしょうか。そして、米国が世界一律で税率を上げている追加関税について、日本をその対象から外す確約など、日本企業の不利回避策は得られたのでしょうか、またこれまで支払った関税の還付措置、一部品目に対する更なる追加関税の有無などはいかがでしょうか。確認いたします。
 関税圧力と急激な円安が重なり、「高市不況」が懸念されます。物価高・賃金停滞・財政依存の悪循環が続き、「高市スタグフレーション」が起きかねません。
 さらに、2026 年春闘における今後の中小企業賃上げへの影響について雇用の 7 割を占める中小企業では、原油高騰による原材料・エネルギーコストの急上昇、価格転嫁の難しさから「賃上げ疲れ」が顕在化し、大手との格差がさらに拡大する懸念が強まっております。この訪米が日本経済に寄与したと言えるのでしょうか。総理の認識を伺います。

 それでは、議題となっております所得税法等の一部を改正する法律案ほか2案について質問いたします。
 私たち国民民主党は、「対決より解決」「反対するなら対案を」の姿勢で「手取りを増やす」政策を訴えてきました。物価が高騰する中、国民が必要としているのは手取りを増やす政策です。
 昨年所得税の「103 万円の壁」が 30 年ぶりに動き、壁を一歩一歩乗り越えています。今回の法改正では、特例措置として 178 万円まで引き上げることが盛り込まれました。私たち国民民主党が長く訴えてきた政策でもあり、現役世代の手取りを増やすものとして、評価をいたします。
 しかし、この引き上げには、物価上昇に伴う恒久的な部分と、低中所得層に限定した特例措置の部分があります。せっかく大きく動いた 178 万円の壁だからこそ、全て時限的でなく、恒久的に対応するべきです。国民が求めているのも特例措置でなく恒久化です。特例措置となっている理由、そして今後の恒久化について総理の見解を伺います。
 また、新たに出現した「665 万円の壁」と「850 万円の壁」。令和7年で措置した基礎控除の上乗せ特例について、合計所得金額 489 万円(給与収入 665 万円相当)以下の場合の上乗せ額を 42 万円まで引き上げるとともに、給与所得控除の最低補償額を5万円上乗せする特例を創設(令和 8 年・9 年)・・・。

 これが税の「公平・中立・簡素」の原則なのでしょうか。公平ですか?わかりやすいですか?基礎控除は憲法 25 条の生存権に基づき、年齢・性別・職業に関係なく最低限の生活に必要な所得には税金をかけない、という趣旨で設けられた控除です。給与収入によってその金額に差が生じることは適切とはいえません。これらの壁は撤廃すべきと考えますが、総理の見解を伺います。
 新たな壁の出現によって年収 665 万円前後で手取りが逆転してしまいます。言い換えれば、働くと損をしてしまうのです。私は埼玉県深谷市で生まれ育ちました。深谷は、「日本資本主義の父」渋沢栄一翁の生まれ故郷でもあります。「誠実に努力する人に運命は開ける」は渋沢栄一の言葉です。誠実に努力する人に運命が開ける、つまり働けば働いた分だけ手取りが増えるべき、と考えますが、総理の見解を伺います。

 年少扶養控除の復活について伺います。昨年の参議院選挙でも、街頭で本当に多くの方から復活の声をいただきました。当然、総理や大臣にもその声は聞こえていると思います。すべての子どもたちは、国の宝です。子どもを社会で育てる考え方は受け入れられているのではないでしょうか。子どもを育てるにはお金がかかります。子どもが大学を卒業するまで 1 人 3,000~4,000 万かかると試算されています。年少扶養控除の復活が切実な声となっております。子育て世帯の手取りを増やし、安心して子どもを育てられる環境を作るためにも、ぜひとも年少扶養控除の復活を実現させていただきたいと思いますが、総理、いかがでしょうか。

 防衛特別所得税について伺います。防衛特別所得税の創設に伴い、家計負担が増加しないよう復興特別所得税の課税期間を 10 年間延長し、税率を1%引き下げることとしています。一方、防衛特別所得税は「当面の間」とされており、期限は明記されていません。恒久財源化されれば将来的な国民負担が増えるのではないかと懸念しますが、財務大臣の説明を求めます。また、復興財源確保法の各措置が復興施策の実施期間に合わせて 5 年間延長のところ、復興特別所得税の課税期間は 10 年間延長とする理由についてもご説明ください。

 国民民主党は、これからも未来志向の政治、手取りを増やす政策の実現のために力を尽くして参ります。生活者、納税者、消費者、働く者が納得のできる「公平、中立、簡素」な税制であることが重要であることを申し上げ、私の質疑とさせていただきます。

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