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ニュースリリース

【衆本会議】浅野哲議員が新型インフルエンザ等対策特措法等改正案に反対討論

国民民主党の浅野哲議員(衆議院議員/茨城5区)は1日、衆議院本会議で新型インフルエンザ等対策特措法等改正案の採決にあたって、反対討論を行いました。討論の内容は以下の通り。

新型インフルエンザ等対策特措法等改正案に関する討論

国民民主党・無所属クラブ

浅野 哲

 国民民主党・無所属クラブの浅野哲です。
 新型インフルエンザ等対策特措法等改正案について反対の立場から討論致します。

(まん延防止等重点措置について)

 まん延防止等重点措置は制度全体を複雑化させています。国民は緊急事態宣言の発出を目安に日常の行動を切り替えてきました。国民の理解と協力を得るためにも簡素な制度を維持し、緊急事態措置の機動的かつ柔軟な運用を進めていくべきだと考えます。

 まん延防止等重点措置は、罰則規定によって国民や事業者の社会活動を著しく制限するものです。それにも拘わらず、国民の代表たる国会の関与は法律上規定されておらず民主性を欠いています。「対象者が少ないから」とか「機動的な対応が求められるから」という理由では、国会の関与を不要とする理由としては不十分です。国民の理解と協力を得るためにも、国会への説明義務を法律の中に明記するべきであり、それなくして罰則による私権制限はあり得ません。

 この法律の目的は「経済活動の抑制」ではなく、あくまでも「感染拡大防止」です。多くの事業者がすでに1年近く辛抱している中、営業を継続する際の「正当な理由」の具体的中身が今に至って「検討中」というのでは、政府の誠意が国民に伝わりません。この法律は成立後ひと月もせずに施行されることとなっています。詳細を政令で定めるにしても、条文上に何らかの指針を示す責任があるのではないでしょうか。緊急性の高い案件であるからこそ、予見可能性があり、経済界の理解が得られる内容を提案すべきだったと考えます。

(事業者に対する支援策について)

 緊急事態宣言が延長された場合、多くの事業者は時短営業等に協力する意思があります。しかし、先行きが見通しにくい中でさらなる借入れを行なえる事業者は多くありません。法律の実効性を高めるためにも、事業者が受けた影響に応じた支援に踏み込むべきです。私たち国民民主党は、持続化給付金・家賃支援給付金の再給付および損失補てん的な内容への見直しを求めてきました。アメリカが行っている「ペイチェック・プロテクション・プログラム」の様な、返済免除特約付きの融資制度の創設なども必要だと考えています。国際通貨基金(IMF)も各国政府に対して追加的な財政出動を求める意思を表明しています。今、踏ん張るべきは事業者だけではありません。国の決断こそ求められています。

(雇用対策について)

 現在、特に深刻なのはコロナ不況によって失業率が高まってきていることです。雇用調整助成金の活用を産業界に対してより強く求めていくことは勿論のこと、失業者が増加しているサービス業をはじめ、仕事を失った方々が他の業界で就労を継続できるように雇用の弾力的な運用を政府として支援することを求めます。

(検査体制の拡充について)

 コロナが感染拡大を続けている要因の1つに無症状感染者の把握が難しい点が挙げられます。今後の第4波を封じ込める戦略の中では、十分な支援を前提とした活動制限の徹底と抗原検査キットを用いたスクリーニング検査など、集中的な感染ポテンシャル低減が重要であると考えています。医療機関の負担に配慮しつつ検査体制の強化にむけた検討をお願い申し上げ、発言を終わります。

以上

衆議院の内閣委員会で質疑を行う山尾志桜里議員(2021年2月1日)
衆議院の内閣委員会で反対討論を行う岸本周平議員(2021年2月1日)