国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 玉木雄一郎代表ぶら下がり会見(2025年10月15日)

■冒頭発言

【玉木代表】先ほど、立憲民主党の野田代表、そして日本維新の会の藤田共同代表と、3者で党首会談を行いました。昨日幹事長間で整理した論点に沿って、今日は回答をもらったり、また、こちらから頂いた宿題に対する回答を返す形で、先ほど約1時間やらせていただきました。

 榛葉幹事長から申し上げていたのが、三つの政策的課題と一つ枠組みの話を問いかけていたわけですけれども、まず、どのような枠組みで政権運営をしていくのかということに関しては、確かに、立憲、国民、維新、3党を合わせると首班指名において高市自民党総裁を上回るのは確かなのですが、これは合わせても過半数には行かないわけですから、少数与党政権が新たに生まれるということになります。衆議院でいうと233の過半数、また参議院ではさらに過半数に至っていませんので、どのように予算を通したり法案を通過させるのか、その構想と枠組みを教えてほしいということでありましたが、これは衆議院においては公明党さんに協力を呼びかけていくという話がありましたが、参議院ではこれは公明党を入れても足りませんので、じゃあどうするんですかと言ったら、幅広く呼びかけると。それは例えば共産党とか参政党さんとか、いろいろな政党がありますけれども、そういったところに幅広くということで、聞いたのは、じゃあ共産党さん、参政党さんを政権に入れて、合わせて連立政権を組む構想なんですかと聞いたら、それは入れないということをおっしゃっていたので、結局、少数与党としてやっていくということがまずベースだと。その都度過半数を形成できるようにやっていくというのが今日の答えだったと思いますので、正直ちょっとそれは構想としては弱いなという感じを持ちましたし、新たに仮に私が内閣総理大臣に選ばれたとしても、その内閣は非常に政権運営が厳しい状況になるなということが正直思いました。これが1点目です。

 三つの政策課題についてでありますけれども、まず安保法制、平和安全法制について、違憲の部分があるということについてでありますが、これについては今のところ違憲の部分はこれまで見つかっていないという説明でありました。違憲の部分があると言いながらどこかわからないということは少し理解に苦しみましたし、それであれば現行の平和安全法制についてはもう違憲ではないというふうにお認めになって、必要なところを改正することをしてはどうですかということを申し上げたのですが、これから出てくる可能性があるかもしれないという、たしかそういうお答えだったと思うのですが、それもちょっと正直よくわからなくて。一方で今の現行の法制を特に変える必要はないということはおっしゃっていましたけれども、であれば、もう違憲であるというそもそもを合憲というふうに認めてはどうですかということだったのですが、違憲の部分があるという主張は維持するということでしたので、ここはやはり隔たりがあるなということでありました。

 次に、原発でありますけれども、安全基準を満たした原発を動かすことについては賛成だと。そして、リプレースは2カ所ぐらいなので、これも一つ一つ判断していくと。ただ、新増設は認めないということでありました。かつ、綱領に原発ゼロと書いていることについても、これは見直さないということでありました。新増設に関しては、関西電力の美浜原発で新増設の計画があって、調査が今始まっていると思いますが、そういう民間の事業者がやろうとしていることを駄目だというのは言うべきではないので、これは必要に応じて新増設を認めるべきではないですかということを私から申し上げ、また、綱領のゼロも将来的なものだということで言っておられましたけれども、やはり将来にわたってなくなっていくんだということになると、原子力工学を学ぶ学生や大学院生が出てこなくなるので、人材や技術の継承が難しくなるので、やはり責任ある政党としては原発ゼロということを掲げていくのは見直されてはどうですかということは申し上げましたが、これは維持するということでありました。

 3番目、憲法でありますけれども、緊急事態条項については日本維新の会とわが党と有志の会の3党でもう条文をまとめていますが、いわゆるこの緊急事態に対しては参議院の緊急集会で対応するというお答えでしたので、憲法改正については賛成できないということでしたので、ここもやはり隔たりがあるなということを感じました。

 ただ、年内のガソリンの暫定税率の廃止、これは与野党でも合意していますけれども、これは力を合わせてやっていこうと。あるいは政治改革についても、自民党に公明党が突きつけたあの案は、国民民主党と公明党が考えた、最初に合意した案ですから、これをベースに政治改革は進めていこうと。こういった点では合意を得たと思います。

 ただ、正直ですね、今日丁寧にご説明いただいたのはありがたいと思いますけれども、依然隔たりがあるなということで今日は申し上げました。ただ、昨日幹事長でやって今日党首でいきなり全て決め切るというものでもないでしょうと。やはり政権の枠組みを決めるという大切な話なので、これはもう少し丁寧にやっていただけませんかということで、私からは、来週火曜日に国会が開きますけれども、月曜日にもう一回党首で集まって最終的にどうするか判断しても遅くはないし、それまでの間、幹事長や国対委員長間でもう少し丁寧な擦り合わせをやっていただけないかということを私からは申し上げて、それは引き続きやりましょうということで、一旦幹事長あるいは国対委員長レベルに持ち帰っていただきましたので、それを踏まえて、もし整うのであれば月曜日にでももう一回党首会談をやってもいいと思いますけれども、まずはもう一度少し丁寧に、幹事長・国対委員長レベルで少しもんでほしいということで今日は別れました。

 最後に、こちらに宿題を頂いていた、178万円まで所得税の控除額を引き上げるということについての財源を示してほしいということだったのですが、これは今日、内容は詳しく申し上げませんが、お答えをいたしました。それに対して野田代表から、じゃあ赤字国債の発行はしなくていいんですねと聞かれたので、赤字国債の発行は必要ないということで申し上げました。

 以上です。

■質疑

【記者】3政策、また政権の枠組みに関してもかなり隔たりがあり、各政策の部分は立憲民主党もなかなか降りられない状況かと思うが、今後の首班指名に向けた協議の見通しと、それから、高市さんとも会ったかと思うが、その内容について教えてください。

【玉木代表】まず最初の質問に答えますと、今後の見通しということであれば、野田さんはだいぶ近づいたと言っていましたけれども、私は依然隔たりがあると。同じ方向をどちらから見るかなのですけれども、もう少しやはり、いずれにしても、ちょっと私から見たらまだ隔たりがあります。確かに少し歩み寄りがあったのかなと思いますけれども、依然隔たりがある部分が大きいので、もう一度やはり幹事長レベルでやっていただけませんかと。そこでもう一度整理していただいて、来週初めにも整えばもう一度党首会談をするということでどうですかということで、野田さんにも藤田さんにもご了承いただきましたので、安住幹事長を中心に日程をセットしてやってくださいということでお願いを申し上げました。

 その前の高市総裁との会談内容でありますけれども、まず、去年12月の3党合意は生きていますねということを改めて総裁にも確認したところ、生きていますということで、そして二つの、ガソリンの暫定税率の廃止といわゆる「年収の壁」103万円の178万円までの今年からの引き上げについては年内にスピード感を持って実現することを目指すということでお答えをいただきましたので、ぜひ、もう国民の皆さんを待たせていますから、とにかく速やかにこの2項目についてはやっていただきたいと。同時に、政治とカネの問題、これは公明党が離れる一つの理由になりましたけれども、これはわが党と公明党でまとめた案なので、これもぜひ実現に向けて努力をしてほしいということをわが党からも高市総裁に申し上げました。

 改めて、この最初の3党合意については、これはちゃんとやってくれればそこでやはり信頼関係が生まれて、その信頼関係の醸成の度合いに応じてそこから先のさらなる連携の在り方もさらに広く深くなっていくので、まずはこれをぜひやっていただきたいということでありました。なかなか、公明党さんが抜けて、わが党が加わっても過半数に行くような状況にはならなくなったので、いきなり連立ということよりも、まずはこういった信頼関係をしっかり醸成しながら、それができれば様々な協力の形も見えてくるので、まずそれを実施してくださいということを申し上げました。

 あとは、かなりの時間を割いて話したのは、わが党がこの間主張してきている「新・三本の矢」、成長戦略です。高市総裁や、あるいは国民民主党に対してもそうなのですが、やはり経済政策の期待が高いということでは一致しているところがあると思うので、私は今日一つずつ説明しました。手取りを増やす、働き控えをなくして労働投入量を増やすということ。投資をしっかり拡充していく。そして、科学技術予算・教育予算を増やしていく。この三本の矢で日本経済をやはり希望あるものにしていきましょう、その点においては全面的に協力しますよと。ぜひ、この国民民主党の「新・三本の矢」、特に科学技術立国をもう一回再建・再興しませんかということを言ったら、これはもう完全一致で、ぜひやりましょうと言っていただきました。この強い日本経済を取り戻す「新・三本の矢」の成長戦略、とりわけ、われわれは「人づくりこそ、国づくり」と言っていますが、この科学技術立国を復活させるということについては同意していただいたと思いますので、ぜひこれはわれわれも協力して進めていきたいと思っております。

【記者】高市さんとの会談の中で高市総裁からは首班指名で高市総裁と書いてほしいという協力の呼びかけがあったのかという点と、立国維の3党会談では野田代表から首班指名で野党統一候補を出したいという呼びかけ、また、その候補として玉木さんや藤田さんの名前が挙げられたのかどうか確認させてください。

【玉木代表】その二つの質問は、両方ともイエスです。

【記者】高市総裁との会談で、高市さん側からは政策をスピーディーに進めたいのであれば一緒に責任を担っていただきたいという呼びかけがあったかと思うが、それについての代表の返答を教えていただきたいのと、立て続けに高市さんとの会談と野党3党の会談があったと思うが、どちらの方がより政権を担えると代表はお感じになったか、ご感想をお願いします。

【玉木代表】まず、責任も一緒に負ってもらいたいというのは、たぶんそれは連立を組んでもらいたいという趣旨だと受け取りましたけれども、そのことに対しては、先ほど申し上げた通り、もう公明党が抜けた中でわれわれが加わっても過半数を形成する連立政権にはならないので、あまり意味のある議論ではなくなってきたのかなと。ただ、先ほど言った、合意した政策の実現度合いに応じて、協力するところは協力をわれわれ惜しまないので、ですから、ぜひ去年の12月に結んだこの二つの約束を実際にスピーディーに果たしてくださいと。それができればいろいろな協力の可能性は広がっていきますので、ぜひよろしくお願いしますということでお答えを申し上げました。

【記者】枠組みの話は、どちらの枠組みが。

【玉木代表】どちらが現実的か。基本政策においては、正直、高市総裁、自民党とかなり重なるところがあるなと。特に高市総裁とは今言った成長戦略であるとか科学技術立国の復活、こういったことについてはかなり一致しているなと思いましたが、一方で、公党間の約束が守られるのかどうかということについては、やはり石破内閣のときには必ずしも満たされなかったという思いがこちらにもありますから、まずは、せっかく一致しているところが多いのであれば、その公党間の約束をまずきちんと果たして、信頼関係を醸成して、そして、その先のさらなる連携強化のところに行きませんかということでお答え申し上げました。

【記者】もう一件ですが、報道では維新の会が自民党に首班指名で協力するというような報道もありましたが、3党会談でそれについて話題が出たのかという点と、どんな話になっているかお願いします。

【玉木代表】私は藤田さんに聞いたんですよ、直接。高市早苗さんと書くんですか、それならこんなやっていること意味がないじゃないですかと言ったら、そんなことはないと言っていましたので。18時から吉村知事と高市総裁が面会されるということですけれども、いろいろな話はするけれども首班指名で高市総裁を書くということが18時から決まるのではないという回答を頂きましたので、それはそれで信じたいなと思います。

【記者】事実関係の確認ですが、高市さんとの会見で連立の打診はあったのでしょうか。

【玉木代表】連立の打診だと理解しています。共に責任を担っていただきたい、首班指名も高市早苗と書いていただきたいというのは、そういう趣旨だと理解しています。

【記者】それに対して代表はどういうふうにお答えになったか。

【玉木代表】先ほど答えた通りです。

【記者】あと一点。高市さんのぶら下がりで、今後「103万円の壁」に対して協議体を作ると。それに対して、どういうふうにお答えになったか。

【玉木代表】これは逆に私が求めました。本当に年内に実現するのだったら、もう今からでもそれは始めた方がいいので。ガソリンの暫定税率の廃止は与野党を超えた枠組みがありますけれども、「年収の壁」の引き上げについてはそういう与野党の枠組みはないので、やはりわが党と自民党がまずやらないといけないので。かなり実務的なところもあるので、小林政調会長とわが党の浜口政調会長を中心にぜひ協議の場を作って具体的協議を開始してほしいということをお願いしたので、これはスタートするのだろうと思っています。

【記者】最後に一つだけ。どうしてもわからないのですが、信頼醸成ができる、いわゆる年内のゴールみたいなこと、何をすれば自民党との信頼は醸成されるのか。

【玉木代表】基本は、まずはガソリンの暫定税率を年内に引き下げるということですし、「年収の壁」の引き上げについては、やはり年末調整で返すぐらいのスピードでやってもらいたいと。ただ、これは非常に、臨時国会が厳しくなってきているので、率直に高市総裁からは、ちょっとその日程的に厳しくなっているなということはおっしゃっていましたが、ただ、これは本当に具体的な成果を見せることが大事なので、どこまで何ができるか、まずはしっかり実務者で協議してほしいということで、先ほど質問のあった政調会長間の協議が開始されるのだというふうに理解しています。

【記者】今日の立憲民主党の主張の中で、平和安全法制は違憲部分が今のところ見つかっていない、これから出てくるかもしれないという主張は、国政を担う政党としてはなかなか厳しいものがあるなと感じたが、代表は率直に、これで国政選挙を何回も戦ってきた立憲の今さらのこの主張について、どういうふうに受け止めておられるか。

【玉木代表】おっしゃった通りの思いを共有しておりますが、ただ、たぶん野田代表自身はよくわかっておられると思うのですけれども、党内にいろいろな考え方の方を抱えている政党ですから、そこをきちんとやはり説得していただきたいということは改めて申し上げました。その意味では、現行の法律は変えないし10年運用してきて今のところ違憲は見つかっていないということで、そこはかなりわが方の主張に寄せてきたのかなと思いますが、ただ、依然として違憲の部分があるという主張は変えておられないので、ちょっともうあまり意味のない主張になってきているし、本当に違憲であれば、これはちょっと話したのですが、現状をもう認めるということであれば、むしろ憲法を改正して一部集団的自衛権を認めるような方に、むしろ憲法の方をちゃんと変えたらどうですかということはご提案申し上げました。ただ、それもなかなか難しいという話ではあったのですが。

 いずれにしても、そこはもう少し縮めないと、やはりちょっと隔たりのある部分ですねと。安全保障の分野についてはですね。だから、引き続き協議を幹事長間でもう一回ちょっとやってくれませんかということで、それは了承いただいて、もう一回少し幹事長レベルで詰めるということになりました。

【記者】この月曜日の再会談というのは、これはどなたが申し込まれたか。

【玉木代表】私が言いました。ただ、セットされるかどうかはまだわかりません。火曜日から開くということであれば最終日は月曜日なので、だから、まずは幹事長間とか国対委員長間をやってくださいと。それでさらに進んで本当に行けそうだなとなったら、それはもう最終最後、月曜日にセットして合意すれば火曜日に間に合いますから、最終最後までこちらも努力しますし、そちらも努力してくださいということで申し上げました。

【記者】今日の立憲民主党のお話を聞くと、だいぶこれまでの主張から譲歩されたのかなという印象を受けるが、今日の立憲の主張に対する評価を伺いたいのと、今日の議論は今後につながる議論になったとお考えかお聞きします。

【玉木代表】離れたか近づいたかといったら、近づいたと思います、それは。ただ、われわれから見れば依然隔たりがあるなというのが率直な評価です。ただ、そういう努力をされたことは私は多としたいと思いますし、同時に、これは何度も申し上げている通り、これは譲る譲らないの議論ではなくて、これは立憲民主党さんの問題だと思うんですよ。政権を担う政党として、ある意味、この古い考え方とか整理から脱皮できるかどうかということが実は問われているというのが本質的課題だと思っているので、ぜひ、もう一段そこは乗り越えていただきたいし、いただけるのではないかと期待して今日も申し上げ、そして、再び今度は幹事長間にもう一回戻して協議調整ができないかということで合意したところです。

【記者】先ほどから何回も隔たりという言葉を使われていますが、一番隔たりを感じたのはどこでしょうか。

【玉木代表】やはり今この瞬間も自衛隊の皆さんや米軍の皆さんがわが国を守ってくれていますね。その運用を決めている法律やガイドライン、こういったものがわが国の最高法規である憲法に違反している、ということは変えないというところが一番大きいのではないですかね。かつて社会党が自衛隊は違憲だと言っていたのを、自社さ政権ができたときに急に合憲だと言ったということをご存じの方も多いと思いますが、政権を取っていきなり違憲だったものを合憲と言うのであれば、今からやはり合憲というふうに位置付けた上で、それで過不足があれば法改正をしていくという方が私は現実的なアプローチではないかと思うので、そこがやはり大きいなと思いました。

 あと、先ほどの原発についての新増設を認めないということも、もう現在関西電力さんが美浜原発で新増設を計画しているので、そういった民間の努力を何か政治がやめさせるようなことは、ビジネスの予測可能性を担保する上でも非常にマイナスだと思うので、ここはやはり認めるべきではないかなと思いました。

【記者】現時点で何パーセントくらい、立憲との連携、合意の可能性はありますか。

【玉木代表】なかなかね、数字で表すのは難しいですけれども。昨日よりは今日の方が良くなったなという気はしますが、ただ、まだ行くべき道は遠いなという感じはしました。

【記者】なぜ月曜日に次の党首会談を設定されたのでしょうか。

【玉木代表】いや、まだ設定はされていませんけれども、火曜日から国会が開かれるので、そこで首班指名をやるのだったら、やはり前の日には確定しておかないと。逆に言うと、そこまではぎりぎり調整がつくのかなと。今日議運で必ずしも、火曜日からやりますけれども首班指名についてはセットされていないと聞いていますので、それはさらにずれていく可能性はありますけれども、外交日程もありますからね、そんなにだらだらと遅らせるつもりはないのですが、ただ、まだ調整の時間はあと数日残っている。最低でも数日残っていると思いますから、先方も努力されるということですから、こちらもそれは真摯に向き合いたいと思っております。

【記者】枠組みと三つの回答、これで玉木さんがいいんだったら首班指名しますよと、あるいは藤田さんにしますよと、そこまでちゃんと行った話なのですか。

【玉木代表】そういう話でした。

【記者】ということは、今、その条件をさらに上に上がると月曜日にそうなる、そこは動かないのですね。すると、結局この問題は一任できる問題ではなく、機関決定みたいなことが必要で、文書でまとめないと、そんな簡単にやれる話とは到底思えないのですが。少し動いたとかではなくて、元々これは機関決定が必要な話が多いと思うのです。一任にはならない、例えば綱領改正などがある。その認識で、向こうからはどういう回答をお聞きか。これはもんだって、最終日のときにどういう形の文書がまとまっているのか。その辺はどういうご理解なのですか。

【玉木代表】おっしゃる通りで、政権の枠組みをどうするかというのは、ものすごく重い話ですよね。ですから、まず申し上げたのは、昨日幹事長でやって今日党首でやって、それで決めます、あるいは決まりませんという話は、本質上ないと思うんですね。やはりもう少し丁寧な、ヨーロッパみたいに数カ月かけるつもりはありませんけれども、やはり違う党、違う主張をしてきた3党ですから、そこの擦り合わせにはもう一段時間をかけて丁寧にやるべきだと思いますし、今おっしゃった通り、仮にまとめていくのであれば、もう少し文書形態であるとか、そもそも文書にするのか、どういう形態にするのか、機関決定をお互いするのかしないかも含めて、ここも含めて幹事長間でもう一度少し丁寧な整理をやった上で、それがうまく行くのであれば、一番遅くて月曜日とか、もう一回会いましょうということは提案させていただきました。

【記者】高市さんは最初に、御党との基本的政策はわれわれは近いんだとはっきりおっしゃっていた。やってみて、立憲と自民党、どちらが近いですか。印象として私は、かなり遠いのではないかと、立憲側と。今のお話を聞いていると月曜日までに機関決定できるなんていうのは非現実的だと思うのです。わかりませんけれども。率直に、その辺はどうお考えですか。

【玉木代表】先ほど申し上げた通り、基本政策、いわゆるエネルギー政策や安全保障、これは率直に申し上げて自民党の方が近いと思います。今はね。ただ、今日久しぶりに野田元総理・代表と長く話しましたけれども、野田代表個人とはかなり近いのかなと。ただ、何度も申し上げますけれども、立憲民主党という政党全体として見れば、まだまだ隔たりが大きいのかなというのが率直なところです。ただ、可能性は否定し切れない、すべきでもないと思うので、もう一回というか、幹事長間でちゃんと一回やってくれないかと。明日、明後日ありますし、土日――

【記者】やはり機関決定がないと立憲の壁は、ご案内の通り、なかなか難しいのではないか。

【玉木代表】一応、常任幹事会で一任をもらってきたというふうに野田代表はおっしゃっていましたけれども、最終最後、本当にこれで行きますということであれば、きちんと互いに機関決定は必要なのかなと思いますね。

【記者】一応確認させてください。本日の3党会談で、基本政策の一致を目指して、最終的には玉木代表を首班指名するという目標の認識が共有されたのかということと、そこのところのやり取りを教えてください。

【玉木代表】長い時間しゃべっていたのは私でしたけれどもね。安住さんが言っているように、そこは明確にはなかったのですが、私か藤田さんかということですよね、今までの言い方でいうと。ただ、一致しなければいけないということで、一つの枠組みのイメージと三つの重要な基本政策についての議論を行って、近づいたとは思いますが、依然隔たりが多いというのが現時点の現在地ということなので、もう一度、幹事長レベル、国対委員長レベルでやってくれませんかという話になって、そうしましょうとなったのが今日の結論ですね。

【記者】玉木代表が月曜日がぎりぎりだというふうに考える、その場合のシミュレーションを教えていただきたいのですが、月曜日に3党で行けるとなった場合、それは火曜日の首班指名でもう何ちゃら政権が誕生するということまで行くのか。それとも、首班指名に応じないということで、日程をずらして、何らかの文書なりを3党で交わす時間を自民党から引き出してという方向にするのか。その辺りはどうでしょうか。

【玉木代表】まだそこまで具体的なイメージを持っていませんが、仮に合意した場合は、これはもう火曜日に間に合うので、まずは月曜日ぐらいに党首でもう一回話し合う可能性を念頭に置きつつ、明日以降、幹事長・国対委員長間でもう一度やってはどうかということで、それは3者合意してそうなったということですね。

【記者】冒頭から今回示された立憲民主党の三つの政策項目と政権の枠組みについては隔たりがあるという認識だということでしたが、それは野党で統一候補をまとめていくにはまだ不十分だという認識でいいのかということと、この今日の話は党内で一度持ち帰って検討して調整をしていくということでいいのでしょうか。

【玉木代表】さっき言ったように、近づいたとは思いますが依然隔たりがあるというのが認識です。党内に持ち帰るというよりも、先ほど申し上げた通り、一旦スタート地点である幹事長レベルに戻して、もう少し丁寧な整理と調整を行っていただいて、それでもし必要なら、整うなら、月曜日にでも再び党首で集まってはどうかということで今日は3者合意できたと思っています。

【記者】持ち帰って党内で広くというより、幹事長同士で可能なところを擦り合わせをしていくということでしょうか。

【玉木代表】幹事長がまた必要であれば政調会長にも聞くし、党内にそれぞれ諮ると思いますけれども、元々幹事長間で始まって、宿題を出して宿題を返してが、出したのは幹事長が宿題を出したけれども戻ってくるのは党首に戻ってきているので、ちょっとその辺ももう一回幹事長レベルで少し丁寧に整理と調整を行って、その経過を見ながら、必要であれば、あるいは整うのであれば、月曜日にでも再び3党首で、3人の代表で集まればと思っております。

以上