国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 幹事長定例会見(2023年5月19日)

【冒頭発言概要】

 いよいよサミットが始まりました。各国首脳が広島に集合し、ゼレンスキー大統領もお見えになるということで、現地も緊張感漂うG7サミットになったと思います。各国首脳にはぜひ原爆記念館を見ていただきたいと思います。私も高校生の時に初めて広島の原爆記念館に行って、たいへん大きな衝撃を受け、その後の人生に大きな影響を与えました。やはり核兵器はあってはならないものですし、今その核の力を背景に様々な実力行使がなされていますから、ぜひ各国首脳は広島の記念館を見学し、広島の地で平和への思いを新たにしていただきたいし、その思いを実行に移してほしいと思います。
 ゼレンスキー大統領がお越しになるということですが、時を同じくしてウクライナの傷病兵がお二人、三宿にある自衛隊の中央病院に搬送されて義足を作り、リハビリを始めるとのことです。当面お二人ですが、我が国としてできる支援はしっかりやっていきたいと思います。お二人以上の支援が必要ならばぜひ受け入れて、ウクライナの国民、とりわけ怪我をした兵士さんや家族のために、我が国ができる限りのことをやっていただきたいと思います。
 加えて、このサミットの陰で頑張ってくださっている警察庁、とりわけ広島県警をはじめとする道府県警や警視庁は、様々なことがこの数年ありましたから、厳戒態勢で警備に入ってくださっていると思います。「何もなくて当然」という極めて重い任務を警察の皆さんが担っていらっしゃること、陰で一生懸命この国の治安と安全を守ってくださっていることに思いを馳せなければなりません。応援部隊を含めて相当な警察が(広島の)治安と安全の確保に汗をかいてくださっていますが、その抜けた穴の部分を残りの警察官が、事件事故の捜査含めて対応されていますから、何もなく無事に、成功裏にこのサミットが終わることを祈念したいと思います。
 結果は今日以降さまざまな報道が流れてくると思いますし、衆議院、参議院でそれぞれサミットの成果を議論すると思いますので、まずは中身をしっかり見守っていきたいと思います。Quadがオーストラリアで中止になりましたが、その分広島で、韓国の大統領もお越しになるようですし、さまざまなつかさつかさで閣僚会議や会談も行われると思いますので、歴史に残るサミット、成功するサミットになることを心より祈念したいと思います。

 そしてサミットの裏で、立法府で議論になっている「LGBT法」の問題ですが、我が党は自民党案にも、立憲民主党が出された議連案にも乗りません。まず前提として、私も二十数年この世界におりますが、議員立法というのは基本的に与野党一致をして出すのが原則です。過去にはいくつかの少数会派がこぼれた例はありますが、与党と野党第一党の話が嚙み合わずに提出する議員立法というのは、そもそも入口から筋が良くないと思います。二年前の議連で決まった中身と承知していますが、この間に国政選挙も何度かあり、参政党はじめ新たな政党もできていますし、新しい議員も次々に誕生しています。この問題がきっかけで、国内で分断が始まっています。非常に良くないと思います。議連の皆さんも与野党一致できる中身をまず揉んで、この議員立法を政局に使うのではなく、全ての皆さんの人権と存在が尊重され守られる中身にしていただきたいと思います。
 二つの案に足りないものがありますので、大塚政調会長と維新の音喜多政調会長中心に、維新と話し合いを始め、できたら我々の案を出せないかと政調間で協議に入っています。両方の案に欠けているもの、それはいわゆるシスジェンダーの権利をどう保護するかという問題で、我が党の政調全体会議でも指摘が出ました。玉木代表が以前から「ストレート」という表現をされていますが、性自認も身体もともに男性である、あるいは女性であるという方々、特に女性がトイレや浴場、更衣室などで権利が尊重されないとなると問題です。全ての方々が憲法14条の元であまねく差別をされないということをしっかりと考えるべきだと思いますので、我々はこの週末にかけて、維新とともに、我々の考えをまとめて示していきたいと思います。中身は政調の方に任せているので、しっかりとこれから議論をしていただきたいと思います。