ニュースリリース
国民民主党 代表記者会見(2022年5月17日)
【冒頭発言概要】
グローバルダイニングの件について、訴訟の判決が出ましたが、憲法違反は認定されませんでした。問題は、憲法上規定されている営業の自由やあるいは移動の自由といったものが、不明確な法的根拠に基づいて行われる余地を残しているということです。現在のその法体系についての大きな警告だと受けとめております。訴訟の背景にあるのは、特措法を定める際に、仮に飲食店などに対して営業の自粛、停止を求めるのであれば、万全の保障措置がきちんとあることや、それが科学的根拠に基づいて行われることが重要ですが、必ずしもそういったことが法律には規定されていません。当時は自民党と立憲民主党の国対間で、賛否も含めて法案審議に入る前に決めてあったということです。憲法上の権利を制約する場合には、基本的なルールをきちんと決めておく必要があると思います。
その意味では、いま憲法審査会で緊急事態条項についての議論を行っておりますが、緊急事態条項というと行政側が権限行使あるいは制約をしやすくする側での議論というふうに一般的にイメージされるのですが、私たち国民民主党が提案している緊急事態条項は、緊急事態であっても制限してはならない権利は何なのか、仮に制限するならこういう条件を満たさなければなりませんというような、権限行使の制約条項としての緊急事態条項を今提案しております。昨日の判決を受けて、そういった権利が簡単に、緊急時だからといって権利制約が行われないような緊急事態条項が必要だということを改めて感じました。具体的な条文案も我が党の憲法審査会の中では議論を進んでおります。ある程度まとまった時点で憲法審査会に出していきたいと思っております。