国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 代表記者会見(2021年7月29日)

【冒頭発言概要】
 東京オリンピックが開会しております。連日、日本選手のメダルラッシュが報じられておりますけれども、選手の皆さんには本当に心からエールを送りたいと思いますし、金メダル数では現時点でトップということなので非常に励まされております。1年間の延期となり、無観客というこれまでとは違う厳しい環境の中で最高のパフォーマンスを発揮されておられる選手に本当に心からエールを送りたいと思います。
 一方で、感染拡大が止まらない状況については強い危機感をもっています。特に東京では4回目の緊急事態宣言が出ていますが、その効果が全くといっていいほど出ていないと思います。加えて、周辺の3県からも緊急事態宣言の要請の方針が出ており、大阪からも今後そういった声が上がると聞いておりますので、政府の感染拡大防止策については失敗してると言わざるを得ません。オリンピックを開催している間は感染の拡大が止まらないという前提で、最低限、やはり医療提供体制の拡充に早急に取り組むべきだと思います。6月末、当時8000人が全国で過去最高の感染者でしたが、田村厚生労働大臣は(1日の感染者数が)2倍になっても対応できる病床の確保を各知事に要請をしました。一応、2倍になっても確保されることにはなっているはずですが、昨日の時点でも9000人を超えていますので、今の1.5倍のペースで増えると単純計算でちょうど閉会式の8月8日頃に1万6000人ぐらいになります。そうなると、2倍で用意していた病床は計算上あふれることになります。一般医療にも相当大きな影響が出るので、改めて、各自治体と国が連携をして、重症病床のみならず中等症をはじめとした病床の確保と、ホテルや自宅におられる方々に対する万全の医療提供体制、これを拡充することを強く求めたいと思います。
 そして、やはり切り札はワクチン接種なんですが、これも遅れております。50代以上の重症者数が増えていることが1番の懸念です。政府でも検討されてるようですが、現在流通している3種類のワクチン以外の使っていないアストラゼネカ製ワクチンも50代以下の若年層、あるいは中年層に提供すべきだと思います。確か当初1億2000万回のワクチンを確保して一部台湾などに提供したと思いますけれどもまだたくさん余っていますので、とにかくワクチンの効果があるということであれば、アストラゼネカ製も50代以下に使うということを早急に決め、供給を開始すべきだと思います。
 我が党が4月から提案しております、いわゆるデジタルパスポート(ワクチンパスポート)、ワクチン接種に加え差別にならないということも勘案して、検査の陰性証明を合わせて証明できるデジタル証明書を発行して、そして感染拡大防止と経済社会活動の両方をしっかり図っていく。それがあれば大規模施設にも行けるとか、そういった経済社会の息を窒息させないことも併せて必要だと思いますので、この点についても提案していきたいと思います。
 その意味でも、やはり我々が憲法53条に基づいて提案している臨時国会の開会を速やかに行うべきです。閉会中審査は内閣委員会、厚生労働委員会等々で行われるということですけれども、それでは不十分です。多方面にわたって対応しなければいけませんから臨時国会の開会は憲法上の権利だし、義務だと思いますので、政府は逃げずに開くべきだと思います。緊急事態宣言下でオリンピックを開催するのであれば、国会を開催するのも義務だと思うので、この点は強く求めてまいりたいと思います。
 最後に、私もお世話になりました江田五月先生がお亡くなりになりました。香川は岡山と近いこともあり、いろいろご指導いただきました。自由と民主主義を守るその先頭に立って、長い政治家人生を送られたと思っています。印象に残ってるのは、瀬戸内海に浮かぶ大島青松園というハンセン病療養所がありますけれども、そこに一緒に行ってハンセン病問題に取り組みました。心からご冥福をお祈りしたいと思いますし、江田先生が遺した民主主義や自由という価値を、今こそ、しっかりと受け継いでまいりたいと思っております。