国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 代表記者会見(2022年11月22日)

【冒頭発言概要】

 第2次補正予算案の審議が始まっています。我が党として中身の検証、検討を行っておりますが、一つ問題だと思っているのは、4.7兆円の予備費が積み上がっていることです。総額約20.9兆円、そして約22.8兆円の国債発行というのは、われわれ23兆円の経済対策が必要だということも9月に出していますので、規模的には問題のない、適切な規模なのかなと思っています。ただ使い道が決まっていないお金をいくら積み上げても経済活性効果に繋がりませんので、電気代の値上げとかガソリン値下げとか我々が要求したものが入ってるのは評価をします。

 国民民主党としてまとめたのは、物価高騰対策と需要不足対策です。今回の対策で弱いなと思われるところはこの需要不足対策のところです。我々は、参議院選挙の公約でも掲げた10万円の「インフレ手当て」の給付を可能とする組み替え動議の提出を検討しております。財源としては、いま申し上げた4.7兆円の予備費。これを単に目的が分からず積み上げるのではなく、そこから財源の一部として回すということと、ずっと提案している外為特会の問題。かなり円安になっているので、評価益も出ているのと、実際今回ドルを売って円を買うという介入をしているので、9.1兆円の円価が手元にございますので、この予備費の4.7兆円と、為替介入で得た円価の9.1兆円、合わせて13兆円を超える額があれば、10万円の一律給付は可能です。このような歳入歳出、両面にわたる組み替え動議を今党内で検討しておりますので、まとまり次第、出したいと思っております。

 7月から9月の経済状況も悪いので、アメリカ経済も少し減速感が出てきて、世界経済の影響が非常に心配な状況にもなってきています。やっぱり日本も消費がなかなか伸びないことが7~9月のGDPの数字を見てもわかります。需要不足も15兆円、そして欧米型のコアコアで見ると1.5%の物価上昇まで来ています。ここを抜け出して、本来の成長軌道に戻るための後押しを、この「インフレ手当」で確実なものにしていきたいと思っております。

 いま4社に1社の民間企業が、会社独自にインフレ手当っていうものを出そうということを検討していると一部の報道で見ましたが、手当を出せる企業はいいんですが、出せない企業もあります。とくに中小企業に多いと思います。この円安の影響を受けている企業ほど手当を出す余裕はありません。だからここは国がやるべきであると思っていますし、そのことによって浮いたお金を、来春の春闘の賃上げ原資に回していただきたいという観点からも、非常に合理性のある政策だと思っていますので、ぜひこの国の行う「インフレ手当」が実現できるように、組み替え動議の提出を検討してまいりたいと思います。