国民民主党 つくろう、新しい答え。

ニュースリリース

国民民主党 代表記者会見(2021年1月20日)

【冒頭発言概要】

 今日午後、代表質問を行います。その中でも触れますが、今朝、熊本の慈恵病院の蓮田院長先生とお目にかかりました。いわゆる内密出産ということに取り組んでおられ、先般、最初の事例が出ましたので、その経緯について先生から直接お話を伺いました。大変印象的だったのは、内密出産で出生届を出してしまうと、現行制度では刑法の公正証書原本不実記載罪に問われる可能性があるということでした。母子の命と健康を守るための対応が罪に問われることがあってはならないと思いますので、今日岸田総理に対して、内密出産というのはそもそも違法なのかどうか、あるいは違法性を阻却するためにはどういう条件があって、その条件をきちんと通達をすべきではないか。必要ならば踏み込んで法整備をすべきじゃないかと言うことを聞こうと思います。加えて、今日院長先生が「1回私が捕まった方がいいのかな」ということもおっしゃっていました。院長先生が逮捕されることで社会問題になれば、そういう対応も進んでいくだろうということでの発言でしたが、我々政治に携わる人間にとってこれは大変重い言葉です。従来から私も慈恵病院に行き、この問題に取り組んできましたが、第1号事案が出る前に、そうした刑法の違法性阻却はどのような形であれば認められるのかといった点について、先手先手で対応すべきものが事後的になってしまっていることについて申し訳ないと思います。今日総理にこの点については申し上げたいと思っています。

 次に蔓延防止等重点措置が昨日1都12県に追加で適用されることになりました。いろんな声が届いておりますが、尾身会長が今回人流抑制ではなくて人数抑制だということを言っていました。オミクロン株に対応した対策をやるべきだと。これは賛成です。しかし結局、県をまたぐ移動を控えてもらうといった人流を抑制する内容になっていますので、尾身会長が言ってることと、政府が実際やってることがずれているのではないでしょうか。今日代表質問でも取り上げますが、地方のバスや鉄道などの交通機関は人流によって成り立っています。特に公共交通機関が今瀕死の状態になっています。飲食店に対する支援も必要ですが、こういった部分への支援が不十分なのではないでしょうか。
 加えてミュージシャンやアーティストなどエンタメ業界に従事されている方々も、もう2年連続収入が9割減というような方もいらっしゃいます。先般、東京都内のライブハウスを視察したときも、このままではエンターテイメント産業が死んでしまうといった悲痛な声もいただきました。そういったものに対する十分な手当てができていないのではないのかということを今日提案したいと思います。

 あわせて、今イギリスではもうピークが過ぎたと判断し基本的なコロナ対策の規制は撤廃するというようなことになっています。感染が非常に拡大している状況ではありますが、少し周回遅れの対策になっているのではないでしょうか。飲食店、特に酒類の提供を規制するということが、果たしてオミクロン株の拡大抑制あるいは重症者を増やしたり死者を増やしたりすることを防ぐことに本当に繋がるのか。それらが本当に科学的な検証の中で行われてるかどうか、こういったところもしっかり確認していかなければならないと思っています。感染を抑えることは大事ですが、経済社会を止めないということをもっと強く強調していかなければなりません。我々国民民主党は昨年来、「動かす」ということを重視してきましたのでそういった観点からも総理も迫りたいと思っております。