ニュースリリース
国民民主党 代表記者会見(2021年9月2日)
【冒頭発言概要】
今日は午前中に加藤官房長官、そして先ほど田村厚労大臣に、我が党が取りまとめたコロナ三策を中心に申し入れを行ってまいりました。
本来であれば臨時国会を開いて、今急速に広がっているこのデルタ株に対する対応を各委員会で議論し、国会で論議を深めるべきなんですけれども、それができませんので今日は個別に関係閣僚に申し入れを行い、コロナ対策を止めるわけにはいきませんから、急ぎで対応すべきものを中心に申し入れを行ってまいりました。
加藤官房長官には大きく2点申し上げて参りました。
1つは、感染拡大防止と経済活動の両立をいかに図っていくのかを、今からしっかり準備をする必要があるということ。私が6月に党首討論をしたときに、加藤長官が担当だと菅総理から言われました。ワクチンパスポートを含むデジタル証明書について、世界の規格を日本が取って、これからの経済、世界的な経済の回復の中で、主導的な役割を果たすべきだということを申し上げてまいりました。それは各省にまたがっていて大変で、12月末までにはなんとかするとおっしゃってましたが、もう少し早くやるべきだとお伝えしました。特に来年2月に北京オリンピックがありますので、おそらく中国は独自のアプリケーションを開発して、出入国を自由にするためにある種の規格を取りに行くと思います。そういったことに負けないように日本の独自の技術を使って、検査の陰性証明、ワクチン接種の証明について、日本が主導してやってほしいと申し上げました。
もう1つは、今月に入って2学期が始まっている学校が増えていますけれども、子供の感染が非常に心配な状況になってきております。今日は子ども・若者調査会長である伊藤孝恵副代表とも一緒に行って、現場に寄せられている親御さんたちからの声などを直接お伝えして、子供のコロナ対策の強化をぜひやってほしいし、それを官房長官として明確なメッセージを出してほしいということを申し上げました。
発熱した子どもを病院に連れて行っても見てもらえなかったという主婦の声とか、濃厚接触者の認定がなかなかでなくて滞ってる間にまた感染を広げてしまったとか、あるいは子供に特化した情報がどこにもないとのことで窓口を設けてほしいというような声を直接お伝えしました。できるだけ対応したいというお答えいただきましたが、2学期が始まって、これから子供の感染拡大というのが次の感染拡大の大きな要因になると思いますので、政府としても取り組んでほしいということを強く申し入れてまいりました。
田村厚労大臣に対しては、会派を同じにしている高井崇志議員と一緒に申し入れをして、総合支援資金と生活者困窮者自立支援金についてあと3ヶ月分、総合支援資金については追加で支援の枠を広げてほしいということ。あとは最大30万円の生活困窮者支援資金については、給付の要件緩和をぜひやってほしい。例えば、直近の収入が100万円未満であることを確認しないといけないとか、いろいろ要因があって予算の1割ぐらいしか使われてません。対象20万人のうちまだ2万人ぐらいしか使われていなくて、困窮してる人が増えているので、ぜひ対応をお願いしたいということを申し上げました。
もう一つ私から。学校が休みになって親も仕事を休まなければいけなくなったときに、親の収入が絶たれたり減ったりしたとの支援策が一応あるんですが、それは1人当たり5万円で10人までということで、事業主が申請できない。厳しすぎるし、額が少ないので、休業支援資金、雇用調整助成金の個人で申請すべきバージョンを拡充して、もっと個人レベルでかつ十分な、あれは賃金の8割を給付してくれますので、こういったものをぜひ活用してくれということを申し上げました。
総合支援資金について田村大臣からは、財務省が非常に堅いので財務省にもぜひ言ってくれという話をされました。そして自立支援金の要件緩和については、考えていきたいという比較的前向きな答えがありました。やはり1割しか使われてないことは問題だと厚労省も考えているので、何ができるか考えたいということでした。
それと、子供が学校に行けなくなって親が休業したときの支援の拡充について、あらゆることを考えていきたいということをおっしゃってましたので、前向きなお答えをいただいたと思ってます。引き続き、この緊急事態宣言が長引き、まん延防止党重点措置もで拡大している中で、生活に困窮されてる方をしっかり救っていくということをきちんとやってほしいということを申し上げました。
これ以外にもコロナ三策をいくつか紹介して、国立病院機構、あるいはJCHOの病院をもっと使えないのかなどを申し上げました。
あとは子供の検査。自宅でも迅速に頻回で抗原検査を使えるように、80万キットと言わずもっと大量の、十分な検査キットを家庭に配ってはどうかと申し上げました。
田村大臣とは率直にお話ができたと思っています。本来なら臨時国会を開いてこういった議論も委員会の場で議事録に残る形でやって、少しでも政策を前に進めるべきなんですが国会が開かない。だからといって我々は指をくわえてこの感染拡大や困窮する多くの人を見てられません。できるところから、こうして個別に関係大臣にも訴えて、一つでも二つでも日付に繋げて、困ってる人や企業を助けていきたいと思っております。