ニュースリリース
【参本会議】竹詰仁議員が産業競争力強化法改正案について質疑
竹詰仁参議院国対委員長代理(参議院議員/全国比例)は20日、参議院本会議で議題となった産業競争力強化法改正案などについて質疑を行った。全文は以下のとおり。
令和8年5月19日
国民民主党・新緑風会 竹詰仁
参議院本会議 代表質問
経済社会情勢の変化を踏まえた企業の事業活動の持続的な発展を図るための産業競争力強化法等の一部を改正する法律案
(2026年5月20日(水)、10分)
〇国民民主党新緑風会の竹詰仁です。
〇会派を代表して、ただいま議題になりました産業競争力強化法案について赤澤経産大臣および城内担当大臣に質問します。
〇本法案が我が国経済を活性化し、企業は成長し、働く人を元気にし、国民の生活がより豊かになる法案であること、国会での議論を通じて法案の趣旨が広く共有され、不足部分が補われ、確実に実行されることを切に望みます。
〇我が国の賃金は30年間停滞してきましたが、ここ2〜3年でようやく上昇し始めました。
〇私は2022年まで20年以上労働組合役員として春闘をはじめ賃上げ交渉に携わってきましたが、賃金はなかなか上がらず、経営側も「上げたくても見通しが立たない」という状況でした。現在の賃上げは物価上昇や人手不足に伴うコストプッシュ型の側面が強く、労使交渉の現場からは「息切れ」の声も聞かれます。賃金が上がり続け、努力が報われる社会を実現するには、企業の成長投資が不可欠です。
- 国内投資の伸び悩みと成長分野
〇本法案の成立、施行により我が国の産業競争力の一層の強化を図るとしています。そのために国内投資の促進による事業の高付加価値化を進めるとしています。
<質問1>
●我が国の国内投資の伸び悩みが経済成長の停滞にもつながってきた訳ですが、国内投資が伸び悩んできた原因について政府の見解を求めます。
<質問2>
●主にどういった分野での国内投資が伸び悩んだことが経済成長に至らなかったと考えるか、あわせて見解を教えてください。
〇高市総理は「強い経済」の実現に向け、国家戦略として17分野を重点投資領域に位置づけるとしましたが、「多すぎて重点が分かりにくい」との指摘もあります。
【参考:①AI・半導体、②造船、③量子、④合成生物学・バイオ、⑤航空・宇宙、⑥デジタル・サイバーセキュリティ、⑦コンテンツ、⑧フードテック、⑨資源・エネルギー安全保障・GX、⑩防災・国土強靱化、⑪創薬・先端医療、⑫フュージョンエネルギー(核融合)、⑬マテリアル(重要鉱物・素材)、⑭港湾ロジスティクス、⑮防衛産業、⑯情報通信、⑰海洋の17分野】
<質問3>
●17分野選定にあたり、どのような定量・定性評価を行ったのか城内担当大臣の説明を求めます。
〇この17の重点分野と本法案による投資の促進は密接な関係にあるかを確認いたします。本法案には「大胆な投資促進税制」や設備投資に対する金融支援の拡充が盛り込まれています。
<質問4>
●戦略17分野と産業競争力強化法案の関係性をどのように整理しているのか、明確にお示しください。また、戦略17分野以外の分野においても、本法案による税制措置や金融支援の対象になるのかも説明を求めます。
- 大胆な投資促進税制について
〇企業にとっての投資は「大胆な」と言える投資もあれば「大胆とまでは言えない」投資もあり、それぞれの企業経営者の判断によるものです。一回の大規模な投資が功を奏することもあれば、中小規模の投資を継続的に順序立てて投資を積み重ねていくことがリターンを生むこともあります。
〇「大胆な投資促進税制」の対象となるのは、①投資利益率が15%以上、②投資規模が35億円以上等の要件を満たす「特定生産性向上設備等」を定義するほか、税額控除の繰越の対象となる計画類型を設けるなど、所要の規定を整備し、国内成長投資の促進を図るとしています。
<質問5>
●これらを要件とした理由を説明願います。また、両要件は、同時に成り立つことが必要であるのかも説明願います。
〇中小企業の設備投資に対しては、これまで中小企業投資促進税制や中小企業経営強化税制、地域未来投資促進税制などの税制による支援が講じられてきました。
〇本法案では中小企業等による5億円以上の投資が適用対象としています。
<質問6>
●従来の中小企業の設備投資支援ではどのような点に課題や不十分さがあり、本法案による支援は従来とは何が違い、どのような違う効果が期待できるのか、説明を求めます。
○国民民主党は国内投資の促進策として、いわゆる「ハイパー償却税制」を提案してきました。企業が行った設備投資について取得額を超える金額まで損金算入(減価償却)を認めるという、極めて強力な投資促進型の税制を提案してきました。
<質問7>
●政府の提案では対象投資要件を満たした場合、即時償却または税額控除7%としていますが、これらが国内投資を促進するに十分とした理由について伺います。
○国内投資の促進を賃上げにつなげていく必要があります。今回の税制優遇あるいは減税が企業にのみに効果が留まってはなりません。懸命に働いて納税してきた働く人にこそ効果が行き渡らなければなりません。
<質問8>
●本法案による国内投資の促進を賃上げにどのように結び付けていくのか、政府の考えを伺います。
- エネルギーの確保と労働力の確保について
○我が国の経済成長の重要なポイントとなるのがエネルギーの確保と労働力の確保と考えます。
○エネルギーにおいては、安定供給と負担が可能な価格・できるだけ安価な価格が企業においては欠かせません。逆に申せば、エネルギーが安定的に供給されず、高負担な価格であれば、企業は設備投資を行いません。
○天然資源に恵まれない我が国にとってエネルギーはずっと主要な課題でしたし、これからもそうだと考えます。
○今まさにホルムズ海峡の事実上の封鎖により、私たちはエネルギーの調達に翻弄され、その価格にダメージを受け、製造や使用が足止めされ、エネルギーのことで苛まれている状況です。
<質問9>
●エネルギー全体を主管する経済産業省として、エネルギーの安定かつできるだけ安価に確保していく方針についてご説明願います。
〇経済成長を妨げる要因の一つが労働力不足、人材不足であります。
〇様々な産業で働く方々と話しますと、聞こえてくる声は「人がいない」という窮状に加えて、将来的にも人材の確保が不安という声が圧倒的に多いと感じます。
〇本法案による設備投資の促進が労働力人口の減少を補い、あるいは少人数でも今以上の成果が上げられる効率化や生産性の向上につながっていかなければなりません。
<質問10>
●本法案による設備投資の促進により、今後の人口減少、労働力人口の減少、超高齢化といった課題をどのように克服していく考えなのか、見解を伺います。
- データセンターへの設備投資について
〇本法案は、立地地域公共団体が認めるデータセンターに対し、給水義務のかかる工業用水の供給とみなすことにより、将来にわたっての水の安定供給を可能とする仕組みとしています。
〇一方で、データセンターの需要は大変スピードが速く、また変化も激しいという特徴があります。データセンターの需要は5年も、あるいは3年も待っていられないと考えます。
〇他方では、地域や住民とデータセンターの建設をめぐってトラブルが生じていることもあります。
<質問11>
●建設や運用のスピードが求められるデータセンターにおいて、立地地域との共生、そして工業用水の供給について、政府としてどのように支援するのか、あるいは役割を果たしていくのか見解を伺います。
○また、データセンターは電力の消費量が大きく、これまで国内で建設されてきたデータセンターも必要な電力をいかに早く、安定的に供給できるかが大きなカギを握っていました。
<質問12>
●新設または増設されるデータセンターに対する電力供給について、政府の施策をご説明ください。
- 日米政府の戦略的投資イニシアティブについて
〇最後に、日米戦略的投資イニシアティブ関係について伺います。
〇このイニシアティブでは、SMR(小型モジュール炉)とガス火力発電が「米国の急増する電力需要に対応するための中核プロジェクト」として選定され、総額十兆円を超える規模の投資が進められようとしています。2026年3月には第2陣プロジェクトとして発表されました。
〇私は米国でできる、やるのであれば、日本国内で投資し、日本国内で実行すべきではないかと考えています。
〇米国でSMRが日米共同でできるのであれば、日本でも並行してやるべきです。米国で最新鋭のガス火力発電所をつくるのであれば、発電効率性、経済性、安定性の視点からも日本で投資すべきです。
<質問13>
●日米の戦略的投資イニシアティブで行うSMRとガス火力発電について、日本での投資を促進し、実行すべきと考えますが政府の見解を伺います。
国民民主党は強い経済を求めています。与野党問わず、より良い経済政策、財政政策を出し合って、我が国と国民を前に上に進めていく国民民主党の決意を申し上げ、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
以上
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