ニュースリリース
国民民主党 幹事長定例会見(2025年5月30日)

【冒頭発言概要】
今朝、厚生労働委員会の現場の浅野哲理事、そして古川元久国対委員長から耳を疑うような報告をうけました。急遽厚生労働委員会において今日中に質疑終局をして採決にすると、いわば強行的に今日店じまいをして、緊急上程で午後一番に本会議までやるということです。つい先ほど本会議が終了したようですけども、国民生活に極めて直結する重大なこの年金問題を、このように与党と野党第一党が結託をして、無理やりたったの数日間の審議で通してしまうことは考えられないです。国民民主党のみならず維新さんや他の野党も、強く抗議をされていましたが当然のことです。このような形で、本来でしたら参議院(選挙)の最も重要な争点になるはずだったこの年金問題が、野党をまとめるはずの野党第一党の立憲民主党さんによって完全に牙が抜かれてしまいました。信じられないという思いです。
しかもこの中身は、4年後の2029年に財政検証をして、翌2030年から制度設計しようという話で、急ぐ必要は全くないのです。そもそも法案提出が2か月も遅れていて、そして重要広範議案ですから、私のいる参議院でいうと総理が本会議に来て質疑をし、委員会でも総理が入って最低20時間は審議をするというのが参議院の重要広範議案の基本的なルールでした。参は衆の八掛けといいますから本来、衆はもっと議論をしなければだめです。
しかしこのようなスカスカの状況で(法案を)通しておいて、先ほど聞くところによると与党の中でも異議を主張して本会議場を退席された大臣経験者もいらっしゃるようです。与党の中でもこのやり方おかしいだろうという声があるのに、なぜ野党がこんなことで手を貸すのか。内閣不信任案を出されたくない石破内閣と戦うふりをして、実際は出したくなかったということが見え見えになりました。そしてこの国会、先の衆議院選挙から国民民主党は103万円の壁であるとか、ガソリン減税、暫定税率の廃止、維新さんは賛否はあったにせよ高校無償化という実を勝ち取った。それに焦っている立憲民主党さんがなにかやらなきゃということでこのようになったのかよくわかりませんが、これをやると年金制度に対する信頼性や老後の生活に対する安定感・安心感を求めている国民にさらなる不信感・不安感が募るのではないでしょうか。やはり丁寧に審議をして、別に次の臨時国会だっていいじゃないですか。4年間財政検証をするのだから、何を焦って選挙前に無理やり通してしまうのか。国民の皆さんも疑問点が残ったまま採決されてしまいました。こういう疑問に答えを出さないまま、採決をしてしまったということは極めて遺憾に思います。