ニュースリリース
国民民主党 代表定例会見(2024年6月4日)
【冒頭発言概要】
政治改革関連法案の審議が山場を迎えておりますけれども、本日予定されていた採決が先延ばしになったということです。明日委員会、明後日本会議という話も聞こえておりますけれども、それすら早いと思います。というのは、先週急遽まとまったとされる公明党、そして日本維新の会との合意案について、私も法案の修正案なるものを見ましたけれども、まずそもそも維新の会との合意案が反映されていない内容です。我々は政策活動費の10年後の公開などは生ぬるく、そんなものは非課税の恩恵を受ける公開基準としては極めて不十分という立場ではありますけれども、それにしても10年後公開と決めたんですが、法案の中身が全くそれを反映していないということです。あんなものに賛成したら維新も大変なことになるだろうということで、金曜日の夜に維新の藤田幹事長とも番組が一緒になったのでそういうところも指摘させていただきましたし、ツイッター(X)でも具体的にいくつか発信をしました。さすがにまずいということで、再修正になったということですが、まずはその中身をよく見定めたいと思います。
ただ問題は、いわゆる政策活動費を10年後に公開すると言っていますが、抜け穴がいっぱい開いていて、例えば50万以下の支出についてはそもそも定義上政策活動費に当たらないので、10年後の政策活動費の公開対象ではないと。とんでもない話ですよね。茶封筒に50万円入れてどんどん渡しても全く問題ないし公開義務もかからない、10年後にも公開しなくていいということを残そうということです。もう一つ大きな穴が開いているのは、いわゆる光熱費と、総務省令で定めるものについては除外されています。皆さんもご存知の通り、政治資金規正法上、総務省に提出する政治資金収支報告書にはいくつかの支出のカテゴリーがあります。大きく二つに分かれていて、政治活動費と経常費に分かれています。政治活動費の中にはいろいろ政治活動に関わるものがあり、経常費の中にまさに人件費、光熱費、あるいは事務所費、もろもろ入ってるわけです。この二つ目のカテゴリーに関して、そもそもこういった経常費に充てられるものは公開対象からこれも外れています。政治資金収支報告書は政治活動費と経常費を両方とも公開しなさいということが法律上の義務なのに、この新たな法案の中で政策活動費と定められたものについては、経常費については公開しなくていいことになっていて、なぜそこだけ外すのか全く意味不明です。隠したいものがいっぱいあるのかもしれませんし、穴が少なくとも大きく二つ開いていますのでこれを埋めて、10年後に公開なんかまったく意味がないと思いますが、それでも公開するということであれば全ての経費を公開対象にしないと意味がありません。
もう一つあるのは、その10年後に公開すべき関連書類の保存義務が10年かかっていないです。つまり、10年後に出してくださいと言っても、出すべき書類の保存義務が3年で終わる。こういうことであると、いやすいません、公開しようと思ったらないんですと。別に破棄することについて何の罰則もないわけですから、すいません、資料がないので10年後の公開ができませんと言っても、その10年後の公開義務を果たさないことにも罰則がないんです。こんないい加減なことで、維新の皆さんが認めるとは思えませんので、もちろん今日の採決はありえないですけれども、明日明後日の採決だって無理だと思います。
安易な妥協をするんだったら、その批判の矢は維新にも向かうと思います。そんな馬鹿なことはしないと思いますので、厳しくやっていただきたいし、我々もそれは厳しく指摘をしていきたいと思っております。要は、政策活動費という一番のブラックボックスですけれども、小分けにして項目ごとの使い道しか公開しないという、大きな真っ黒のボックスをちっちゃな小分けのボックスにするのが自民党で、ちょっとそれを公開しようとして、その蓋を黒の蓋じゃなくてすりガラスの蓋に変えてやろうとしているのが維新で、それでも中が見えないんです。しかも一部についてはブラックボックスにさえ入れなくていいことになっているので、今のままではとても国民の期待する公開基準にはなっていませんので、原案も修正案も含めて全く駄目です。反省がない。ですから、どういう形にこれからなっていくか分かりませんけれども、我々としては国民民主党が当初まとめた案に従って、足りないところ、特に透明度が極めてまだ低いところについては厳しく追及していきたいと思っております。
あと一点、6月に入りまして、これから梅雨、そして暑い夏になっていきますが、今月から電気代が上がっています。昨年の6月にも我が党として提出しましたけれども、熱中症対策を含むエネルギー高騰対策を今まとめております。早急に取りまとめて発表していきたいと思います。非常に電気代が上がってるという声も聞きますし、非常に期待された定額減税も、負担軽減効果としては小さいということもわかってきました。暑い夏に、電気代が高いと言って、クーラーをつけることをためらって、そして体調を壊したり救急車で運ばれたりする高齢者が出ないように、しっかりとしたエネルギー高騰対策、電気代値上げ対策を講じていきたいと思います。近く発表したいと思います。