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ニュースリリース

【党大会】国民民主党 第3回定期党大会を開催

 国民民主党は11日、東京都内で大規模な第3回定期党大会を開催した。同大会には代議員として所属国会議員19名が会場に参集(1名が地元日程のため欠席)、各都道府県連代表者も初めて現地で参加した。また、会場には党顧問の川端達夫元衆議院副議長、大畠章宏元国土交通大臣、直嶋正行元経済産業大臣、小林正夫前参議院議員、矢田わか子前参議院議員をはじめ、会派を共にする国会議員や、衆議院の公認予定候補者も出席した。

 大会では、「生活者・納税者・消費者・働 く者」の立場に立つ政党として、「改革中道」「対決より解決」の姿勢をぶれずに堅持しながら、本年に集中する地方選挙や、衆議院の解散・総選挙の必勝に向け、「石にかじりついてでも勝つという気概を持って全力で戦い抜く」ことを確認。「国民民主党の理念と政策を広めるとともに、国民一人ひとりの声を受け止めて政策に磨きをかけていくためには、一人でも多くの仲間を増やしていくことが必要だ」とし、地域から党組織の基盤強化を進めていくことを明記した活動方針を全会一致で承認した。

 大会には来賓として連合の芳野友子会長、UAゼンセンの松浦昭彦会長、自動車総連の金子晃浩会長、電機連合の神保政史中央執行委員長、電力総連の坂田幸治会長も出席した。来賓を代表して挨拶した芳野会長は「賃上げ」「ジェンダー平等・多様性の推進」「統一地方選について」の3点について触れつつ、「国民民主党におかれましても、ともに『働く者・生活者の立場に立つ』ということを常に意識していただいて、統一地方選挙のみならず、今後の国会対応に臨んでいただければと思います」と今後の活動に期待を込めた。

 大会の第二部では、本年に集中する地方自治体選挙に向け「直近の当選者に聞く、必勝の極意」としてトークイベントが行われた。2022年末から2023年1月にかけて行われた地方選挙で当選した、飛知和真理子議員(八千代市議/千葉県)、中村恵輔議員(福津市議/福岡県)、鈴木佑馬議員(西東京市議/東京都)、中村健太郎議員(田原市議/愛知県)の4市議から選挙についての経験を聞いた。コメンテーターとして田村まみ国民運動局長(参議院議員/全国比例)、浅野哲青年局長(衆議院議員/茨城5区)が登壇した。

 長友慎治政務調査会副会長(衆議院議員/宮崎2区)の司会で進行されたトークイベントは、4名それぞれで選挙に向けて立てた戦略や作戦と、選挙活動におけるポイントについてそれぞれ紹介した。飛知和真理子市議は、ビラを多種類展開し、集中的なポスティング活動をしたこと。中村恵輔市議は、有権者との密接な距離感を大切にした選挙戦を広げたこと。鈴木佑馬市議は特に力を入れて自信につながったという演説の心得について。中村健太郎市議は立候補までの苦悩と仕事と両立しながらの選挙戦の難しさを語った。

 玉木代表の挨拶全文は以下の通り。

 国民民主党の党大会、ご参加の皆さん、ネット中継をご覧いただいている党員・サポーター、そして全国の皆さん、ありがとうございます。そして、お忙しい中、足を運んでいただきました、連合の芳野会長、また、応援いただいている産業別労働組合の代表者、UAゼンセン松浦会長、自動車総連の金子会長、電機連合の神保委員長、電力総連の坂田会長はじめご来賓の皆さまに感謝申し上げます。顧問の先生方、同じ会派の芳賀道也先生、嘉田由紀子先生もありがとうございます。

 まず冒頭、トルコとシリア北部で発生した地震で亡くなられた方にお悔やみと、被害を受けられた数多くの方々にお見舞い申し上げます。国民民主党としては、榛葉幹事長に指示して、全国で募金活動を行うなど、支援活動を行なっていく方針ですので、皆様のご協力お願いします。

 さて、今年で3回目の党大会となりました。この間、一昨年の衆議院選挙、昨年の参議院選挙を経て、結党時、15名だった国会議員の数は20名となっています。ただし、昨年の参議院選挙では大切な仲間を失ってしまいました。痛恨の極みです。私たちはまだまだ力不足。特に、地方の足腰の強くしていかなくてはならないと痛感しました。

 そこで、参議院選挙が終わって47都道府県の全国行脚を始めました。8月末から初めて約4ヶ月かけて47都道府県を全て周り切りました。地方連合会、また各地域で支援産別の皆さんには大変お世話になりました。感謝申し上げます。そして全国キャラバンの中で、多くの方々の声を聞かせていただきました。街頭演説会には、本日ネット中継を見てくれている多くの学生や若い人も足を運んでくれました。

 奨学金の返済が不安だ、地元で十分な給料を払ってくれる職につけるか不安だ。また、子育て中の若いお父さん、お母さんの声を多く聞かせてもらいました。特に、障害をお持ちのお子さんを育てているお母さんやお父さんから、涙ながらに聞かせていただいた声は切実でした。自分達は人一倍働いている。それは自分が死んだ後、つまり「親なき後」のために、子どもにできるだけ多くのお金を残していきたいからだと。でも今の児童福祉の仕組みだと、あらゆる制度に所得制限がかかっていて、がんばればがんばるほど支援が受けられなくなる。なんとかして欲しいと。

 私も恥ずかしながら、障害児福祉に所得制限がかかっていることを知りませんでした。そこで、大塚耕平政調会長にも相談して、これまで提出していた所得制限撤廃法案に加えて、障害児福祉の所得制限を撤廃する法案を、今通常国会の冒頭に提出しました。

 障害児福祉の所得制限撤廃法案だけではありません。私たちが、各党に先駆けて公約に掲げ、与党もまき込んで実現したガソリン値下げ、電気代値下げも、全て地方の声がベースになっています。ガソリン値下げは、衆議院選挙の前に、長崎を訪問したときにガソリンスタンドのレギュラーガソリンの価格があまりに高いことを見て思い付いた政策です。電気代値下げは、参議院選挙の前に、武蔵小杉で鈴木あつし議員、深作ヘスス候補予定者と街頭演説をしていた時に、1人の学生が寄せてくれた要望から生まれた政策です。

 私たち、国民民主党は国民の皆さんとともにある政党です。そして、私たち国民民主党は、国民の皆さんと一緒に作り上げていく政党です。厳しい選挙を全国で戦う中で、この小さな政党に期待し、声を託し、応援いただいたたくさんの方に出会いました。もう国民民主党は議員だけの政党ではありません。党員・サポーター、そして支えていただいている全ての皆さんの政党です。そのことを改めて気付かされたのが、全国キャラバンの一番の収穫です。皆さんと一緒に国民民主党を太く強い政党にしていきたいと思います。

 そして、私たち政治家、政党は戦わなくてはなりません。戦い続けなくてはなりません。では私たち国民民主党は誰のために、何のために戦うのか。

 私たち国民民主党は、極端な答えではなく現実的な解決策を求める多くの常識的な国民のために戦う政党でありたいと思っています。私たちは、右と左に真っ二つに分かれるような極論には与しません。問題を直視し、自分たちのイデオロギーを主張する前に、謙虚に国民の声に耳を傾けます。そして議論を尽くして現実的な解決策や政策をつくります。この姿勢を、私たちは「対決より解決」「改革中道」という言葉で表現しています。

 今、世界中で国内外で「分断と対立」が進んでいるからこそ、私たちの「対決より解決」の姿勢が必要なのです。そして、私たちが挑んでいる戦いは、特定の団体や勢力の声ではなくサイレントマジョリティの声を反映できる安定した民主主義を守るための戦いです。

 ただし、この「対決より解決」の姿勢を維持することは簡単ではありません。常に、社会情勢の変化に鋭敏なアンテナを貼り、誰よりも早く問題の兆候をつかみ、精度が高く実現可能性のある政策を先手先手で打ち出していくことが求められるからです。そんな極めて難しい作業を、優れた仲間と一緒にこれまで続けてこられたのは、私の誇りです。

 これから特に力を入れて取り組むべき重要課題が二つあります。

 それは私たちが国政選挙で常に訴えてきたことでもあります。

 まず、「給料が上がる経済の実現」

 次に、「自分の国は自分で守る」こと

 そして、そのいずれにも必要なことが「人づくり」です。

 25年続いてきた賃金デフレのトレンドを今年こそ変えなくてはなりません。そのためにできることは全部やる、そんな気持ちでこの通常国会に臨んでいます。給料が上がらないと、奨学金の返済も、結婚も、子育ても、そして年金暮らしも厳しくなります。「結局、問題は賃金なのです。」

 そして必要なものは自分の国で作れるようにしないと、経済安全保障上問題のみならず、国富が海外に流出するばかりで、国内の労働者の賃金も上がりません。そして、資源のない日本で、経済成長を実現し、自分の国を自分で守る体制を強固なものにするためには、人と技術に投資するしかありません。だからこそ「人づくりこそ国づくり」を掲げ、教育国債の発行で人づくりの予算を倍増すべきと訴えてきたのです。

 国民民主党がやりたいことは明確です。「給料が上がる経済の実現」。

 私たちはこの国会を「賃上げ実現国会」にします。

 私たちは、日本を右にもっていこうとも、左に引っ張っていこうと思っているわけでもありません。がんばれば報われる。努力して就職して一所懸命に働けば給料が上がる、そんな当たり前の希望を取り戻したいのです。誰かの悪口を行って溜飲を下げるような風潮が蔓延する世界の中で、私たち国民民主党は「みんなで一緒に上にいこう!」そう言える社会を目指します。

 そのためには、こうした考えを共有する仲間を増やしていかなくてはなりません。まずは春の統一地方選挙が何より重要です。現時点で約100名ほどの新人が全国で立候補を表明してくれていますが「無所属の方で国民民主党を支援してくれる仲間の当選も含め、改選議席の倍増を目指して」臨みます。

 訴える政策としては「給料が上がる地域経済の実現」「人づくりこそまちづくり」「地域を守る」の3つのコンセプトで、来週にも統一公約を発表します。まず、地方の中小企業や家計の負担となっている電気代の追加値下げやLPガスの値下げに取り組みます。また、兵庫県明石市で取り組んでいる所得制限のない子育て政策の無料化や奨学金の給付要件の大幅緩和も訴えていきます。加えて、環境保全型農業と地産地消を推進するためにも、千葉県いすみ市で取り組んでいるオーガニック給食の無料化なども訴えていきます。

 選挙は熱伝導です。候補者予定者の皆さんは、私たちの政策や思いに情熱を乗せて、運動を展開しましょう。勝利のためには「動いて、動いて」、「歩いて、歩いて」熱を伝えるしかありません。そしてご支援いただける方は、その熱を冷ますことなく誰かに伝えてください。ご支援いただいている皆さんの熱が高ければ、その熱はより広くより多くの人に届きます。

 国民民主党は、毎日、自分のため、家族のため、子どものために懸命に働いている生活者、納税者、そして働く者のための政党です。

 私たちは「給料が上がる経済」を実現し、

 生活者の安心と、

 納税者の納得と、

 働く者の希望をつくり上げるため

 力を合わせて、この統一地方選を勝ち抜いていきましょう。

 右でも左でもなく、上へ

 Not right. Not left. UPWARD. 

 ご清聴ありがとうございました。